ようこそ!せと川柳の会です。
毎月第3木曜日の午後1時から3時まで岡山市立瀬戸公民館で例会を行っています。
講師は従野健一先生です。ご興味のある方は是非お越しください。
課 題 | 内 容 | 作 者 |
2024.10.17(木) 課題「コマーシャル」 健一 選 |
佳作 また買った本日限り大値引き 佳作 コマーシャルでインパクトある狙いうち 佳作 いい所で待ったをかけるコマーシャル 佳作 世の中に風穴開けるコマーシャル 佳作 コマーシャル昭和の美女が甦る 人位 サプリなど聞くかと馬の耳に聞く 地位 時々は魔女になりたいコマーシャル 天位 夜空から月がにっこりコマーシャル 軸吟 コマーシャルにのせられ金の指輪買う |
清 志 悦 子 英 子 宅 栄 冨喜子 ちよ子 冨喜子 宅 栄 健 一 |
2024.10.17(木) 課題「エゴ」 久仁子 選 |
佳作 僕のエゴ指した親父の大手飛車 佳作 清流に自我のよこしま洗われる 佳作 エゴイストと言われてもなお酒を飲む 佳作 親のエゴ邪魔をしている子の進路 佳作 散る花に人間のエゴ見えかくれ 人位 人間の身勝手四季を狂わせる 地位 我儘にエゴ通すから煮崩れる 天位 三才のエゴにリビング大笑い 軸吟 仲間づくりエゴになり過ぎ闇の中 |
宅 栄 紀美子 健 一 英 子 初 恵 清 志 正 子 英 子 久仁子 |
2024.10.17(木) 席題「コスモス」 互 選 |
3点句 コスモスが嫌だ嫌だと風に揺れ 3点句 コスモスがダンスしている秋風と 3点句 コスモスと満月コラボ秋深む 4点句 コスモスが揺れてあなたに捨てられる 4点句 一両車コスモスゆれる無人駅 4点句 コスモスが揺れて迎える里帰り 4点句 コスモスの海で心は自由形 4点句 強風にコスモス見事ブレイキン 4点句 コスモスをいっぱい抱いて墓参り |
義 忠 修 代 正 子 健 一 正 子 英 子 宅 栄 宅 栄 英 子 |
2024.9.19(木) 課題「留守電」 健一 選 |
佳作 留守電も聞こえが悪く二度三度 佳作 保留音森のくまさん元気出る 佳作 留守電へ深々頭下げる老母 佳作 留守電に吹き込む特上の美声 佳作 留守電で詐欺の電話を追い払う 人位 妻が留守この安らぎは何だろう 地位 留守電にあなたについていけないと 天位 留守電に川柳一句添えておく 軸吟 留守電に度々かかる魔の電話 |
悦 子 清 志 宅 栄 正 子 英 子 ちよ子 よしお 冨喜子 健 一 |
2024.9.19(木) 課題「紛争」 修代 選 |
佳作 歴史とは紛争の記述だったのか 佳作 ああ言えばこう言う妻と五十年 佳作 価値観の違い争い迷い道 佳作 紛争のドロ沼に咲く欲の花 佳作 幼子の紛争まがいの水鉄砲 人位 紙風船ふわり紛争のない地球 地位 紛争が終わり蛇口の音が生き 天位 産道へ軍歌の音は聴かせない 軸吟 プロレスや闘牛人は紛争好きなのか |
よしお ちよ子 冨喜子 正 子 義 忠 正 子 宅 栄 宅 栄 修 代 |
2024.9.19(木) 席題「友達」 互 選 |
3点句 ゴルフ友免許返納までの友 3点句 どん底で手をさしのべる真の友 3点句 折れそうな心へ友の笑い顔 3点句 ちゃん付けの幼なじみにホットする 3点句 歳をよせ散歩で会う人皆友に 4点句 楽しいな同じ目線で話す友 5点句 友達と二人で飲めば天国に |
よしお 修 代 冨喜子 修 代 よしお 久仁子 健 一 |
2024.8.22(木) 課題「あの世」 健一 選 |
佳作 まだ来るなすることあるだろあの世から 佳作 戴いた命ゆっくり幕を引く 佳作 ちちははに逢えるあの世はもう近い 佳作 三途の川亡夫が待ってる向こう岸 佳作 あの世へは行かぬ気概のスクワット 人位 あの世より近い気がするお月さま 地位 ロボットのお経で成仏できるかな 天位 あの世へのかけ橋みたいな虹が立つ 軸吟 着飾った和尚あの世で待っている |
修 代 冨喜子 英 子 ちよ子 宅 栄 清 志 冨喜子 正 子 健 一 |
2024.8.22(木) 課題「切れる」 悦子 選 |
佳作 八月の空へ玉音はきれぎれ 佳作 オレオレと名乗って妻にすぐ切られ 佳作 昭和一桁賞味期限も切れました 佳作 赤い糸切れず切らさず綴じてある 佳作 あの世でも手切れ金は要りますよ 人位 少しずつ欲を削って丸く老い 地位 摩り切れのジーンズ青春ほとばしる 天位 傘寿になり賀状とだえて縁が切れ 軸吟 あの昭和先生切れると怖かった |
正 子 清 志 冨喜子 冨喜子 義 忠 ちよ子 正 子 修 代 悦 子 |
2024.8.22(木) 席題「橋」 互 選 |
3点句 雨上がり歩いてみたい虹の橋 3点句 まだまだに渡れない橋ひとつある 3点句 終戦の橋を渡って今がある 3点句 マイナスをプラスに変える橋さがし 3点句 気の迷い橋を渡れば吹っ切れる 3点句 落ちている幸せ探し橋渡る 4点句 親と子の心をつなぐ虹の橋 4点句 橋あれば三途の川も行き帰り 5点句 ラストラン橋を越えれば虹が待つ |
修 代 紀美子 紀美子 冨喜子 冨喜子 冨喜子 健 一 修 代 宅 栄 |
2024.7.18(木) 課題「世渡り」 健一 選 |
佳作 世渡りは巧みでないが生きている 佳作 火遊びをし過ぎて世渡り泣きをみる 佳作 聴き上手忘れ上手で世を渡る 佳作 ともかくもスマホ片手に世を渡る 佳作 世渡りもプラス思考で前向きに 人位 世渡りが上手すぎたか高転び 地位 世渡りは無縁至福の野良の風 天位 車間距離大事にしてる処世術 軸吟 世渡りがうまく出世の波に乗り |
久仁子 義 忠 ちよ子 正 子 悦 子 修 代 宅 栄 冨喜子 健 一 |
2024.7.18(木) 課題「まっすぐ」 冨喜子 選 |
佳作 まっすぐに伸びた神社の杉木立 佳作 まっすぐに進めばいつか川に落ち 佳作 まっすぐに生きて素敵に終わりたい 佳作 まっすぐに通った道にある危険 佳作 子育てにまっすぐ生きた母の愛 人位 ゆがんだ子そっと寄り添いまっすぐに 地位 まっすぐな視線にこころ盗まれる 天位 まっすぐに生き幸せの駅に着く 軸吟 まっすぐに生きた背中は物言わぬ |
義 忠 久仁子 ちよ子 紀美子 初 恵 修 代 正 子 宅 栄 冨喜子 |
2024.7.18(木) 席題「団塊」 互 選 |
3点句 団塊の世代日本を盛り上げる 3点句 団塊で一括りにする新聞社 3点句 団塊の闘志でなした黒部ダム 3点句 IT革命へ団塊世代両手上げ 4点句 溢れ出て臨時の教室プレハブで 4点句 ゲバ棒と鉄パイプ捨て役員に 4点句 小鰯が団塊つくりサメを追う 5点句 幾山河越え団塊の待つ平和 5点句 団塊の世代我慢も出来た歳 |
久仁子 よしお 義 忠 宅 栄 修 代 清 志 久仁子 宅 栄 悦 子 |
2024.6.20(木) 課題「メッセージ」 健一 選 |
佳作 足るを知れ青空からのメッセージ 佳作 おだてには乗ってみるかとメッセージ 佳作 あわてるな行きつく先は皆同じ 佳作 暗号を並べ脳トレ楽しそう 佳作 傘を持て聞こえよがしに泣く蛙 人位 胸奥でくすぶる青いメッセージ 地位 メッセージ心の扉ノックする 天位 薫風に乗せ能登頑張れのメッセージ 軸吟 メッセージ素直に受けて詐欺にあい |
修 代 紀美子 清 志 久仁子 ちよ子 宅 栄 冨喜子 正 子 健 一 |
2024.6.20(木) 課題「かたつむり」 よしお 選 |
佳作 かたつむり音も出さずに居る夫婦 佳作 大安も仏滅もないカタツムリ 佳作 振り返り向きを変えれるかたつむり 佳作 リハビリの成果急がぬカタツムリ 佳作 ゆっくりでいいカタツムリの自主自尊 地位 咲く花も散る花も見たかたつむり 人位 直角に曲がる一徹のカタツムリ 天位 ひとり旅きままに生きたかたつむり 軸吟 タイパをも超越してるかたつむり |
悦 子 宅 栄 修 代 宅 栄 正 子 紀美子 正 子 紀美子 よしお |
2024.6.20(木) 席題「真似る」 互 選 |
4点句 ごめんなさい謝る真似は猿もする 5点句 まずは真似それからですと師の言葉 6点句 真似るよりオンリーワンの汗を積む |
修 代 正 子 宅 栄 |
2024.5.16(木) 課題「路地」 健一 選 |
佳作 路地裏はみんな仲間だ助け合う 佳作 路地裏の陰からびっくりイノシシが 佳作 路地裏のタンポポ春が来た 佳作 路地に生き路地で暮らした昭和の日 佳作 夜の路地道に迷って老化知る 人位 ゴミ漁るカラス知ってるフードロス 地位 路地裏の恋も涙も知る地蔵 天位 あの路地の向こう母の灯がゆれる 軸吟 路地裏の月は優しく語りかけ |
修 代 久仁子 悦 子 紀美子 よしお 清 志 宅 栄 正 子 健 一 |
2024.5.16(木) 課題「泣く」 正子 選 |
佳作 甲子園入場行進泣けてくる 佳作 雪の朝泣く泣く分かれた始発駅 佳作 泣き落とし次の一手は思案中 佳作 いつの間に泣いても響かぬ冷めた仲 佳作 泣きましょう笑いましょうがぼけ防止 人位 泣き声にやっと安心出産日 地位 大津波地球の涙かもしれぬ 天位 人は皆ちがう涙の色で泣き 軸吟 やさしさに涙あふれる春の宵 |
修 代 義 忠 冨喜子 悦 子 れいこ 久仁子 宅 栄 ちよ子 正 子 |
2024.5.16(木) 席題「終章」 互 選 |
4点句 終章の老樹不屈の新芽出す 4点句 あの世へは落ちこぼれずにみんな行く 4点句 終章へしっかり酒を置いてある 5点句 終章の傘は自分でたたみたい 5点句 終章の日まで私の色で咲く 6点句 終章は笑顔感謝の彩で染め |
宅 栄 清 志 健 一 冨喜子 冨喜子 宅 栄 |
2024.4.18(木) 課題「道草」 健一 選 |
佳作 歩行器を押して道草わらべ唄 佳作 一日中道草のように医者通い 佳作 AIは道草くうことあるのかな 佳作 道草で四つ葉見つけた幸福感 佳作 青春は道草だけのはぐれ鳥 人位 道草も知らずに走る塾カバン 地位 椿山で心遊ばす回り道 天位 道草の子ら太陽を連れ帰宅 軸吟 道草をすればさくらが呼んでいる |
冨喜子 よしお 修 代 久仁子 紀美子 ちよ子 正 子 宅 栄 健 一 |
2024.4.18(木) 課題「描く」 清志 選 |
佳作 描かれた水平線の虹に嘆 佳作 桜描く春の絵筆は乗せ上手 佳作 咲いて散る桜が描く世の無情 佳作 先生が点添えた絵は落選す 佳作 AIは地球の未来どう描く 人位 二胡の音を画布に描き残したい 地位 自画像を描くたびごとに似ていない 天位 道草がピカソの絵となり彩となり 軸吟 月明かり胸キュンセリフ弧を描く |
悦 子 宅 栄 正 子 久仁子 修 代 よしお 健 一 初 恵 清 志 |
2024.4.18(木) 席題「ライバル」 互 選 |
4点句 ライバルに薬の数でも追いこされ 5点句 ライバルといつか笑顔でタッグ組む 5点句 傷心の背へライバルの応援歌 6点句 ライバルも補聴器つけてとんちんかん |
よしお 宅 栄 宅 栄 冨喜子 |
2024.3.22(金) 課題「イノシシ」 健一 選 |
佳作 猪かあの人いつも突っ走る 佳作 耕したようにイノシシ掘り返し 佳作 古里に集いわいわいぼたん鍋 佳作 いのししがお先に失礼朝ごはん 佳作 街に出た猪テレビにつかまった 人位 襲われた男でなくて猪に 地位 ボタン鍋家族が囲みシシ退治 天位 食べ終えて猪鍋と知る仇討ちか 軸吟 威勢のよいイノシシ夜に鍋の中 |
れいこ ちよ子 英 子 初 恵 れいこ 清 志 ちよ子 冨喜子 健 一 |
2024.3.22(金) 課題「マイナンバー」 |
佳作 動物病院ねこにもくれよマイナンバー 佳作 顔洗いついでに唱えるマイナンバー 佳作 あの世にもマイナンバーがいるのかな 佳作 マイナンバー迷っているうち夜が明けた 佳作 マイナンバーににこっと亡母が笑ってる 人位 保険証人質にとりマイナンバー 地位 マイナンバー動き出すのは近未来 天位 マイナカードタッチで余生軽やかに 軸吟 マイナンバー賛否両論乗せ発車 |
よしお れいこ 冨喜子 健 一 正 子 よしお 悦 子 英 子 宅 栄 |
2024.3.22(金) 席題「畑」 |
3点句 イノシシが代わりにたがやすいも畑 3点句 我が畑野菜と草が競い合う 3点句 定年後畑は私の遊園地 3点句 畑仕事卒寿にあった種を蒔く 4点句 青虫へキャベツを残す母の畑 4点句 上下でカラスとモグラが攻めてくる 4点句 レンゲ畑寝転び青空一人占め 4点句 畑の汗老母が輝く大舞台 4点句 春の歌いっぱい抱いている畑 5点句 畑仕事肩に夜毎の貼り薬 |
義 忠 久仁子 英 子 冨喜子 宅 栄 よしお 修 代 宅 栄 正 子 冨喜子 |
2024.2.15(木) 課題「AI] 健一 選 |
佳作 AIを生かして使うは人次第 佳作 AIに追い詰められて辞書あくび 佳作 AIに少子化問題聞いてみる 佳作 ミスのないAIなれど情がない 佳作 AIがはびこる世界味気ない 人位 AIを何とかせねば詐欺増える 地位 AIの指図で動く蟻の列 天位 AIが絶対勝てぬ母の愛 軸吟 AIが口をひらけば金がない |
悦 子 冨喜子 よしお 正 子 久仁子 修 代 ちよ子 宅 栄 健 一 |
2024.2.15(木) 課題「情け」 英子 選 |
佳作 鬼平は武士の情けが色をそえ 佳作 情けある言葉で続く赤い糸 佳作 サボテンに情けをかけすぎ根ぐされに 佳作 一掬いの情けで回る万華鏡 佳作 どん底の情け笑顔の新芽出す 人位 人情の狭間で揺れる枯れ尾花 地位 情け容赦なく被災地に雪が降る 天位 逆境の情け希望の新芽出す 軸吟 老いるほど人の情けが身に沁みる |
よしお 健 一 よしお 正 子 宅 栄 正 子 久仁子 宅 栄 英子 |
2024.2.15(木) 席題「留守番」 互選 |
4点句 父よりもポチに留守番たのんどく 5点句 妻は留守鬼の洗濯酒2合 5点句 子の留守番帰ってみれば家はわや 6点句 ただいまぁへ抱き着いてくるお留守番 |
清 志 正 子 修 代 英 子 |
2024.1.18(木) 課題「ゆっくり」 健一 選 |
佳作 ゆっくりと味出すおでん家族の輪 佳作 ゆっくりと飲みなよ一合っきりの酒 佳作 ゆっくりと温かく眠れる平和です 佳作 老いの坂ゆっくり登る捻子を巻く 佳作 あせらずにゆっくり行けとカタツムリ 人位 煩悩は何処へゆっくり除夜の鐘 地位 天命をゆっくり悟る寒椿 天位 白い雲と語る小春の日向ぼこ 軸吟 ゆっくりと話せばゆっくり聞いてくれ |
初 恵 よしお 修 代 冨喜子 ちよ子 正 子 宅 栄 英 子 健 一 |
2024.1.18(木) 課題「平凡」 久仁子 選 |
佳作 平凡な暮らしに怪我の落とし穴 佳作 平凡な暮らしに地球は沸騰化 佳作 平凡な暮らしの中に家族愛 佳作 平凡という良薬で元気です 佳作 平凡を非凡にさせる日々の汗 人位 平凡な実家の景色懐かしい 地位 平凡に生きて幸せ笑い皺 天位 夜中でも月見る妻はかぐや姫 軸吟 平凡な暮らし野菜を作る幸 |
敏 正 子 敏 冨喜子 宅 栄 修 代 英 子 清 志 久仁子 |
2024.1.18(木) 席題「読む」 互 選 |
4点句 鬱の子の心を読んで母の愛 5点句 連日の戦火の記事に重い胸 5点句 図書館を覗くうれしい農閑期 6点句 読み通りの将棋で酒のうまいこと 6点句 座が白み空気を読んだたすけ船 |
宅 栄 英 子 冨喜子 健 一 正 子 |
2023.12.21(木) 課題「完璧」 健一 選 |
佳作 一滴も無駄にせず酔うコップ酒 佳作 完璧な夢を追いかけ積み木つむ 佳作 完ぺきに見えて役者の裏表 佳作 完璧でなくてもいいと母が背を 佳作 完璧は望まずゆるり生きてます 人位 完璧に晴れた夜空に月の影 地位 AIが完全な顔に化粧する 天位 完璧に朝日を運ぶ母の声 軸吟 完璧な男がサギにひっかかり |
清 志 冨喜子 初 恵 正 子 英 子 敏 よしお 宅 栄 健 一 |
2023.12.21(木) 課題「結果」 修代 選 |
佳作 分相応私の色で花咲いた 佳作 この身体クジラと脱脂ミルク製 佳作 紆余曲折経てきた結果現在地 佳作 開発の結果地球を煮えたす 佳作 ハイタッチ結果が苦労忘れさせ 人位 反省が花を咲かせて実をつけた 地位 懸命に生きた結果はまだ未定 天位 沸騰化だれがどうしてこうなった 軸吟 何があっても今があるからそれでいい |
冨喜子 清 志 正 子 宅 栄 正 子 冨喜子 英 子 よしお 修 代 |
2023.12.21(木) 席題「曲り角」 健一 選 |
3点句 曲がり角はもうない終点見えてきた 3点句 曲がり角ここから亀がうさぎ跳び 3点句 魔女に逢う夜霧にけむる曲がり角 3点句 曲がったら昭和の香りする小径 4点句 曲がり角話の種の置き所 4点句 曲がったらその向こうはパラダイス 5点句 曲がり角風がドラマの幕を開け 5点句 夕陽背に老いを生き抜き曲がり角 |
正 子 宅 栄 英 子 英 子 冨喜子 修 代 宅 栄 英 子 |
2023.11.16(木) 課題「返信」 健一 選 |
佳作 生返事しているうちに秋刀魚焦げ 佳作 叫んだら山が返信こだまする 佳作 極上文の返信さてはAIか 佳作 返信の余白へそっと無心する 佳作 返信が補聴器分だけやや遅れ 人位 待ち侘びた返信届く秋日和 地位 返信に花の便りも添えてくる 天位 返信の足音虹を連れてくる 軸吟 返信の切手のひまわりにっこりと |
清 志 修 代 正 子 れいこ よしお 英 子 冨喜子 宅 栄 健 一 |
2023.11.16(木) 課題「分岐点」 冨喜子 選 |
佳作 免許返納歩き社会に舵を切る 佳作 バラよりも野バラに惹かれ分岐点 佳作 分岐点二人の路線遠い道 佳作 分岐点左右間違え闇の中 佳作 分岐点迷いに迷って右にする 人位 あきらめるこれは大きな分岐点 地位 分岐点明日に命火をつなぐ 天位 老いの火を燃やすか消すか分岐点 軸吟 分岐点命の音を風と聴く |
正 子 宅 栄 初 恵 健 一 久仁子 修 代 初 恵 宅 栄 冨喜子 |
2023.11.16(木) 席題「雨」 互選 |
3点句 梅雨明けを正しく告げる蝉の声 3点句 どしゃぶりのマラソン皆の心打つ 3点句 水遣りが終わったとたん夕立が 3点句 パチンコに負けて帰りはどしゃ降りに 3点句 日照り続き森羅万象雨を待つ 4点句 ご褒美をもらったような午後の雨 4点句 雨の午後鍬から本へと自己磨き 5点句 梅雨晴れだラインダンスの物干し場 5点句 野仏を洗うて秋の通り雨 5点句 一雨毎畑の雑草大いばり |
清 志 宅 栄 久仁子 健 一 英 子 正 子 冨喜子 宅 栄 正 子 冨喜子 |
2023.10.19(木) 課題「時計」 健一 選 |
佳作 婆ちゃんのへそくり見てた古時計 佳作 金持ちの息子に響くボーンボン 佳作 海外旅行体内時計困ってる 佳作 一億円握った時に目覚ましが 佳作 終電に嫌われ時計に八つ当たり 人位 まあいいか許す余生の老い時計 地位 酷暑にも耐えて笑顔の花時計 天位 蝶が来た蜜をどうぞと花時計 軸吟 厳格な父の時計は狂わない |
冨喜子 清 志 修 代 清 志 敏 正 子 英 子 宅 栄 健 一 |
20023.10.19(木) 課題「助ける」 よしお 選 |
佳作 助け合う世界平和を待つ地球 佳作 ハザードマップ公助あっての自助共助 佳作 鉄条網の助けで蔓は天目指す 佳作 遠い耳逃げ道にして助けられ 佳作 助っ人はレンチン夕餉出来上がる 人位 救急車西へ東へ日に夜に 地位 川柳という楽しい杖に助けられ 天位 大家族助ける母の割烹着 軸吟 声かけも出来るはんいのボランティア |
英 子 正 子 宅 栄 冨喜子 英 子 正 子 冨喜子 宅 栄 よしお |
2023.10.(木) 席題「笑顔」 互 選 |
3点句 検査結果医者の笑顔に安心す 3点句 幼子の無邪気な笑顔虹が立つ 4点句 バンカーに落ちても笑顔はい上がる 4点句 百薬にまさる笑顔が欲しい夜 4点句 どんな時も笑顔忘れぬ生き上手 5点句 野仏の笑顔になごむかたつむり 5点句 花が出す秘密の笑顔虫を呼ぶ 5点句 帰省子に秋野菜盛り笑顔盛り 5点句 女子会に笑い袋が破れそう |
修 代 英 子 宅 栄 冨喜子 英 子 英 子 清 志 正 子 冨喜子 |
2023.9.21(木) 課題「優しい」 健一 選 |
佳作 お父さん優しく呼んでゴミ渡す 佳作 梔子のやさしい白に水をやる 佳作 ろうそくの優しい炎盆供養 佳作 優しさに包まれすごす終の宿 佳作 優しさに触れて解け出すわだかまり 人位 太陽はわけへだてなくふりそそぐ 地位 生き下手を叱る優しい向かい風 天位 敗者の肩そうっと抱いて夕陽落つ 軸吟 妻よりも優しい犬に舐められる |
清 志 よしお 英 子 敏 ちよ子 修 代 冨喜子 宅 栄 健 一 |
2023.9.21(木) 課題「独楽」 健一 選 |
佳作 独楽まわしクレオパトラも好きだった 佳作 助け合い独楽は一人で廻れない 佳作 元気なコマ逆さになってまだまわる 佳作 独楽回し孫にほめられ有頂天 佳作 児を軸に独楽をまわして明日の夢 人位 倒れそうになって踏ん張る独楽の意地 地位 ジャンプする夢は捨てない独楽の軸 天位 引き出しの独楽が昭和を語り出す 軸吟 母の独楽回り続けて家平和 |
よしお 義 忠 修 代 敏 冨喜子 正 子 宅 栄 英 子 健 一 |
2023.9.21(木) 席題「走る」 互 選 |
3点句 走るのは遅いが酒は早く飲め 3点句 走る事止めて余生の旅に出る 3点句 走り出した障害の子へ目を細め 3点句 ペンギンは走るだけでも目を細め 4点句 邪念払い大筆走る備前和紙 4点句 小走りも出来ず牛歩の泣き笑い 6点句 走るのはやめ晩成のかたつむり |
健 一 冨喜子 英 子 よしお 正 子 正 子 宅 栄 |
2023.8.17(木) 課題「傾く」 健一 選 |
佳作 アンテナ張り耳傾ける地獄耳 佳作 関空でジョッキ傾け乗りそこね 佳作 傾いた私を諭すカプチーノ 佳作 生きづらい耳を傾け今を聴く 佳作 傾いた納屋が昭和の夢語る 人位 声高の方へ傾くやじろべえ 地位 ビン傾けどラムネの玉が邪魔をする 天位 漬物石かたむき亡母の味を出す 軸吟 傾いたままの墓石が訴える |
正 子 清 志 英 子 清 泉 冨喜子 正 子 修 代 初 恵 健 一 |
2023.8.17(木) 課題「重い」 悦子 選 |
佳作 生きるとは重い事です愉快です 佳作 正論を言えば空気が重くなる 佳作 胸キュンと重い心臓不整脈 佳作 温泉に重い心が溶けてゆく 佳作 防犯のカメラが見ている重い罪 人位 風が泣く木が泣く重い老いの坂 地位 漬物石庭でオブジェになって生き 天位 野仏が重い心に風を入れ 軸吟 重いのは一番恐れる無関心 |
冨喜子 ちよ子 清 志 修 代 清 志 れいこ 宅 栄 初 恵 悦 子 |
2023.8.17(木 席題「運命」 互選 |
3点句 運命は決まっているのか拓くのか 3点句 蛇行する運命戦を手でなぞる 3点句 運命の鍵を預けて黄昏れる 3点句 頑張った後運命と手をつなぐ 3点句 酒に酔うオロチの運命沸く神楽 3点句 夕焼けへ運命論を投げてみる 6点句 運命も笑顔の武器で世を渡る |
修 代 正 子 正 子 英 子 清 志 英 子 冨喜子 |
2023.7.20(木) 課題「失恋」 健一 選 |
佳作 失恋の土俵涙の海となる 佳作 認知症失恋だけは覚えてる 佳作 失恋を犬に癒され今至福 佳作 金が切れ恋の遊戯の縁も切れ 佳作 失恋の辛さを投げる星月夜 人位 失恋を拭き消すような青い空 地位 捨てられてふん切りついたイヤリング 天位 失恋の窓へ二羽目の青い鳥 軸吟 失恋の後に良く効くアルコール |
正 子 敏 久仁子 清 志 英 子 ちよ子 冨喜子 宅 栄 健 一 |
2023.7.20(木) 課題「嘘」 正子 選 |
佳作 元気づけ機転のウソが効をさす 佳作 夫の噂聞いて流して平和です 佳作 お化粧が上手で嘘が見抜けない 佳作 ジョークかな笑って聞いてる上手い嘘 佳作 少々の嘘も加えて吹くラッパ 人位 嘘っぽい愛でもほしい花の下 地位 浮世風呂嘘も誠も湯気の中 天位 母の眼が忽ち嘘をあばき出す 軸吟 騒ぐまいやさしい嘘だと信じたい |
悦 子 れいこ 健 一 英 子 冨喜子 ちよ子 宅 栄 久仁子 正 子 |
2023.7.20(木) 席題「老いる」 互選 |
3点句 老いてから金がないのに気がついた 3点句 昔酒今は病院ハシゴする 3点句 老いてない老いてないよと杖をつく 3点句 老いも良し人目気にせずマイペース 3点句 賞味期限とっくに切れて元気です 3点句 老いの日も輝きたいと見る夕陽 4点句 デジタルの波にあらがう老いの意地 4点句 けつまづく小石を叱る老いの朝 4点句 老い知らず鏡の前で老いを知る 4点句 目も足も老いたが心無限大 4点句 物忘れ笑い飛ばして老いを生き |
健 一 清 志 健 一 修 代 冨喜子 英 子 正 子 れいこ 正 子 宅 栄 英 子 |
2023.6.15(木) 課題「ピンク」 健一 選 |
佳作 全身ピンクに染め産湯の大あくび 佳作 白髪の紳士ネクタイは薄ピンク 佳作 新妻の頬も衣装もピンク色 佳作 夏の海ピンクの水着まぶしすぎ 佳作 心までピンクに染まる桜下 人位 久々の化粧にポチもあとずさり 地位 老いの部屋飾るピンクのバラ一枝 天位 心根はピンクの桜山男 軸吟 友情で結ばれ心ピンク色 |
宅 栄 英 子 久仁子 初 恵 ちよ子 清 志 敏 正 子 健 一 |
2023.6.15(木) 課題「弾む」 清志 選 |
佳作 もしもしの声で合格弾む声 佳作 良き友の思いやり受け弾む胸 佳作 花時計弾む心で君を待つ 佳作 縄のれん弾みに弾む友と酌む 佳作 賽銭を弾んでみたが変わらない 人位 待ちわびた旅へわくわく時刻表 地位 スキップで弾む残り世花咲かす 天位 鯉のぼり薫風のんで尾も弾む 軸吟 若き頃心が弾む恋はじめ |
れいこ 玲 子 初 恵 清 泉 健 一 英 子 冨喜子 よしお 清 志 |
2023.6.15(木) 席題「友情」 互選 |
4点句 試合後に生まれた友情今もなお 5点句 どん底に落ちても友の手が伸びる 6点句 激辛のコメント友の目は温い 6点句 友情の輪にとっぷりと同期会 6点句 老いる程嬉しい友という絆 |
久仁子 宅 栄 宅 栄 正 子 英 子 |
2023.5.18(木) 課題「揺れる」 健一 選 |
佳作 言い訳を重ねて揺れる影法師 佳作 物干しに揺れるおしめと影法師 佳作 サウンドに揺れて切ってる春キャベツ 佳作 当選を左右に揺れて待つドラマ 佳作 揺れ動く心に愛の命綱 人位 墓参り揺れるけむりに母の影 地位 逆風へ揺れても倒れない案山子 天位 生と死のゆれる命の灯が燃える 軸吟 すきやきを食べすぎ腹が揺れている |
正 子 よしお 英 子 ちよ子 敏 久仁子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2023.5.18(木) 課題「雲」 清泉 選 |
佳作 雲行きが悪く早めに席を立つ 佳作 雲海にあゝ山城だはいパチリ 佳作 雲海に沈む陽赤く花の宴 佳作 雲に乗り昼寝をしたい青い空 佳作 雲ふわり私もふわり春うらら 人位 乱雲の中に真実の目が光る 地位 雲行きを読んで大樹の影に入る 天位 この地球暗雲晴れる日は来るか 軸吟 変幻自在夢みています雲になる |
初 恵 久仁子 初 恵 修 代 英 子 敏 正 子 英 子 清 泉 |
2023.5.18(木) 席題「忘れる」 互 選 |
3点句 肥満した非常袋が危機忘れ 3点句 出来た句を全部忘れて目覚め良し 4点句 生きる力忘れる力明日がある 4点句 忘れること多すぎるけど生きている 5点句 春雷が置き忘れてた虹の橋 5点句 何もかも忘れてまあるくなったうちの祖母 5点句 付けたまま眼鏡を探すうちの父 |
宅 栄 冨喜子 清 泉 久仁子 清 志 久仁子清 志 |
2023.3.16(木) 課題 地図 健一 選 |
佳作 地図ひらきまだ見ぬ国に馳せる夢 佳作 オーストラリアに南が上の地図がある 佳作 地図も無い道に人生一人ぼち 佳作 昔の地図広げ思い出遊ばせる 佳作 地図広げ人生最後の火を灯す 人位 無我夢中生きた卒寿の地図がある 地位 手の甲のしみは苦労が描いた地図 天位 刃こぼれの五感を燃やす春の地図 軸吟 地図にない森を出られぬ鳩の群れ |
ちよ子 修 代 敏 正 子 初 恵 冨喜子 英 子 宅 栄 健 一 |
2023.3.16(木) 課題 「夜中」 健一 選 |
佳作 夜中ふと夫の寝息確かめる 佳作 目覚めては思い出よぎる夜の闇 佳作 一夜だけ寝転びたいと言う案山子 佳作 除夜の鐘心の錆が落ちていく 佳作 古時計昔と変わらぬ子守唄 人位 午前二時寝覚めの窓に流れ星 地位 真夜中に包丁研いでるうちの妻 天位 反省の棘が夜中に来てツツク 軸吟 夜中にも呑んで歩いた月見草 |
清 泉 英 子 宅 栄 ちよ子 初 恵 敏 清 志 正 子 健 一 |
2023.2.20(木) 課題「北風」 健一 選 |
佳作 北風に挑み少年走り切る 佳作 北風に白旗かかげ鎧ぬぐ 佳作 北風と年金寂しく身に沁みる 佳作 北風の寒さ和らぎ春の音 佳作 北風が老いの背中を丸くする 人位 北風を味方初空の奴凧 地位 体から灰汁を抜き取る北の風 天位 北風の最後部から春の音 軸吟 北風に猫も私も動けない |
英 子 冨喜子 悦 子 敏 ちよ子 正 子 清 志 宅 栄 健 一 |
2023.2.20(木) 課題「地平線」 健一 選 |
佳作 沈む陽が陽炎の中赤く燃え 佳作 ライオンが夕餉を探す地平線 佳作 地平線あかねの空に切れた凧 佳作 巻き寿司が地平線まで伸びギネス 佳作 天国へと地平線より虹の橋 人位 疲れたなでも地平線を越えて来た 地位 天国と地獄の中に住む百寿 天位 地平線の向こう戦地か楽園か 軸吟 地平線の向こうドンパチやっている |
初 恵 清 志 敏 宅 栄 正 子 れいこ ちよ子 英 子 健 一 |
2023.1.19(木) 課題「食欲」 健一 選 |
佳作 大物の予感むさぼる離乳食 佳作 朝食のスープが美味い風邪癒える 佳作 胃袋が悲鳴をあげる食の秋 佳作 北の旅食欲満たす蟹ずくし 佳作 食欲も消える大雪窓の外 人位 体重計だけが知ってる盗み食い 地位 伸び盛りニコッと差し出す三杯目 天位 ボージョレの声食欲に点火する 軸吟 食欲が無いのにおなかぽっこりと |
清 泉 英 子 ちよ子 敏 初 恵 清 志 正 子 宅 栄 健 一 |
2023.1.19(木) 課題「おだやか」 健一 選 |
佳作 おだやかな目元気骨は胸の奥 佳作 おだやかにぬりえする母明日はディ 佳作 行きずりの犬にも老いのおだやかさ 佳作 日だまりで猫と朝刊カフェオーレ 佳作 おだやかな母の温度で家族の和 人位 猫膝に日向ぼっこの縁静か 地位 ロゼワインと昔を語る冬の夜 天位 おだやかな寝覚めの床に遠汽笛 軸吟 おだやかな口調で罪を突いて来る |
清 泉 よしお 清 志 正 子 宅 栄 久仁子 英 子 敏 健 一 |
2022.12.15(木) 課題「吹雪」 健一 選 |
佳作 吹雪にも夢を広げる老樹の根 佳作 コロナ禍の吹雪乗り切れば花吹雪 佳作 節目ごと吹雪青空なあお前 佳作 今日も又吹雪く漁港へ鳴くカモメ 佳作 遠い道指輪が光る花吹雪 人位 一陣の風両手を広げ花吹雪 地位 雪女冥土に誘う吹雪く夜 天位 花吹雪去り行く春の香を惜しみ 軸吟 猛吹雪あなたの背中だけ頼り |
宅 栄 英 子 清 泉 正 子 初 恵 修 代 清 志 冨喜子 健 一 |
2022.12.15(木) 課題「枯れ葉」 宅栄 選 |
佳作 ブナの森枯れ葉大河へひと滴 佳作 シャンソンの枯れ葉しみじみ独りの夜 佳作 SDGs枯れ葉集めて土作り 佳作 枯れ葉いやまだまだ花を咲かせます 佳作 散る枯れ葉この世に悔いはなかったか 人位 腐葉土になろう枯れ葉のセレナーデ 地位 枯れ葉舞う屋台にしのびこんだまま 天位 枯れ葉一枚残して春はすぐそこに 軸吟 枯れ葉にも鮮度あるのか舞い踊る |
清 泉 英 子 久仁子 初 恵 冨喜子 正 子 れいこ 健 一 宅 栄 |
2022.12.15(木) 席題「神」 互 選 |
3点句 児童虐待へ神も政治も遅刻する 3点句 無心神者病を得てから神頼み 3点句 居座った貧乏神と妙な日々 3点句 神様も電子決済ウエルカム 4点句 この先は神に任せて自由席 5点句 神業のごとく母の糸さばき 5点句 神棚も仏壇もあるクリスチャン 5点句 神様はどこにいるのか天仰ぐ |
宅 栄 久仁子 正 子 宅 栄 冨喜子 冨喜子 清 志 健 一 |
2022.11.17(木) 課題「点」 健一 選 |
佳作 一点にこだわりぬいてできた壺 佳作 点滴を打ってる時は菩薩顔 佳作 薄明り点在寂し過疎に泣く 佳作 サンマ焼くそばで愛猫目が点に 佳作 七草になれず点点曼殊沙華 人位 ヒマワリへ点火したのは独裁者 地位 ひと粒になってもうまい握り飯 天位 古日記潜む汚点の生乾き 軸吟 点線を歩いて母に逢いに行く |
久仁子 清 志 清 泉 ちよ子 れいこ 英 子 宅 栄 正 子 健 一 |
2022.11.17(木) 課題「変える」 冨喜子 選 |
佳作 生き方を変えて余生今や春 佳作 化粧室化けて出ました又一人 佳作 歯車を変えると脳が動き出す 佳作 変えました諭吉で頬をなでられて 佳作 心変えれば針の穴でも虹が見え 人位 デジタルに変えたい老いの脳回路 地位 背は丸く変われど母の愛は永遠 天位 嫁が来てまな板の音生き変える 軸吟 老眼鏡変えても見えぬ現政治 |
清 泉 敏 健 一 清 志 宅 栄 英 子 正 子 宅 栄 冨喜子 |
2022.11.17(木) 課題「満月」 互 選 |
3点句 うらめしい雲が満月よごしてる 3点句 ふるさとの満月やさし話好き 3点句 あの満月取れと無理言う背中の子 3点句 初孫が満月のよう笑み浮かべ 3点句 同期会満月並みの後頭部 3点句 秋を刈る父に満月惜しみなく 3点句 満月に押され孤高の橋渡る 4点句 病巣に覗く満月亡母に見え 4点句 ブルーシートの屋根へ満月愛灯す 4点句 遠回りして満月と夢語る 4点句 月光を座敷に招き禅問答 4点句 満月がにっこり児らのクレヨン画 |
れいこ 冨喜子 正 子 清 志 よしお 宅 栄 健 一 冨喜子 宅 栄 英 子 正 子 宅 栄 |
2022.10.20(木) 課題「逆風」 健一 選 |
佳作 正論を言えば逆風吹いてくる 佳作 逆風に凛と立ちます夫婦坂 佳作 逆風をさけて瀞待つ浜千鳥 佳作 残り火に人生変える風を入れ 佳作 逆風を逆手にとって泳ぎ切る 人位 逆風に舞う花びらのハート型 地位 逆風を味方につけて再起する 天位 逆風に乗って未来の戸を開ける 軸吟 逆風に輪が乱れてる鳩の群れ |
ちよ子 れいこ 敏 初 恵 冨喜子 正 子 英 子 宅 栄 健 一 |
2022.10.20(木) 課題「謎」 健一 選 |
佳作 ボケ頭叩いたとたん謎が解け 佳作 点と線夏の星座のドラマ抱き 佳作 謎解きでフレイル予防の雨の午後 佳作 座の無口腹に一物あるか謎 佳作 赤とんぼ今日も空き家の謎を追う 人位 いのちの不思議謎めく深い海 地位 空白の謎が解けない日記帳 天位 謎秘めて二つの顔で生きている 軸吟 謎めいた風にコスモス揺れている |
敏 初 恵 英 子 正 子 宅 栄 清 泉 ちよ子 冨喜子 健 一 |
2022.9.30(投句) 課題「斜め」 健一 選 |
佳作 傾斜地にどっかと根付き咲く余生 佳作 隙のない敵を斜めに消す火種 佳作 本命が斜め後ろに控えてる 佳作 茶柱がゆらり斜めの小さい幸 佳作 杖頼り斜め歩きの医者通い 人位 寝言でもご機嫌斜めうちの妻 地位 縦横斜め折鶴平和祈りつつ 天位 移住夫婦斜面の畑で夢を打つ 軸吟 斜めに歩きようやく彼女に追いついた |
冨喜子 としお 久仁子 れいこ 敏 清 志 正 子 宅 栄 健 一 |
2022.9.30(投句) 課題「少子化」 健一 選 |
佳作 同期会少子化無念母校消ゆ 佳作 少子化の子ら少子化をきっと解く 佳作 少子化でサンタが配る子がいない 佳作 少子化で学校またも一つ消え 佳作 夕焼けこやけいつも一人でかくれんぼ 人位 少子化で夏草しげる村の道 地位 少子化の公園ブランコだけが揺れ 天位 過疎の村一軒だけの鯉のぼり 軸吟 少子化で家の中から見る祭り |
清 泉 宅 栄 清 志 正 子 冨喜子 れいこ 英 子 ちよ子 健 一 |
2022.8.31(投句) 課題「輪」 健一 選 |
佳作 輪になれば戦争終わり平和来る 佳作 女の輪苦労話に花が咲き 佳作 郷愁のトンビ輪を描く過疎の村 佳作 補聴器をつけて社会の輪に入る 佳作 幼な日の思い出と会う三輪車 人位 火も水もくぐり心の輪を広げ 地位 輪になれば皆んな座れる椅子がある 天位 腑に落ちぬ話竹輪の斜め切り 軸吟 輪の中に入ってあすの夢語る |
悦 子 初 恵 英 子 ちよ子 れいこ 宅 栄 冨喜子 正 子 健 一 |
2022.8.31(投句) 課題「感動」 健一 選 |
佳作 嫁ぐ娘の文に感動涙する 佳作 夢二の絵大正モダンに魅せられる 佳作 減量の効果出てるよダイエット 佳作 宇宙ステーションで朝のコーヒー飲んだ夢 佳作 立ち上がろう立ち上がろうとする子牛 人位 呱々の声思わず涙父の顔 地位 胸を打つ立派な御堂でひざも打つ 天位 メダル取れ涙噴き出て言葉出ず 軸吟 感動をすることもなく夕焼ける |
初 恵 英 子 資 夫 宅 栄 正 子 清 泉 清 志 久仁子 健 一 |
2022.7.21(木) 課題「こっそり」 健一 選 |
佳作 盗み酒キッチンごきげん明けガラス 佳作 亀さんはこっそり歩くので怖い 佳作 純情で言えずこっそり愛の文 佳作 こっそりと助けてくれる真の友 佳作 未だ枯れずスリル味わうおんな彩 人位 こっそりと愛をつないだ手話の指 地位 思い出にこっそり浸る花の寺 天位 子の巣立ちこっそり母の神詣 軸吟 こっそりとスマホを見てはニヤニヤと |
清 泉 れいこ としお 久仁子 冨喜子 宅 栄 英 子 正 子 健 一 |
2022.7.21(木) 課題「スリル」 英子 選 |
佳作 吊り橋が揺れて途中で座り込む 佳作 頂で諸行無常の風の音 佳作 竹馬でスリル楽しむ長寿会 佳作 こっそりと胸の扉に閉じた恋 佳作 崖っぷち支えあってる二輪草 人位 背負うた荷こっそり紐を締め直す 地位 スリルばかり追っているうち丸裸 天位 産卵のカエルへ蛇の目が光る 軸吟 退屈だあスリル欲しいと蝸牛 |
健 一 宅 栄 れいこ 冨喜子 ちよ子 冨喜子 健 一 宅 栄 英 子 |
2022.7.21(木) 席題「極楽」 互 選 |
4点句 極楽の特等席を予約する 4点句 エンマ様コロリ逝かせて極楽に 4点句 極楽へ続く坂道マイペース 4点句 邪魔もなく畑仕事が極楽だ 5点句 極楽の心地感謝のシャワー降る 6点句 仕事終え極楽トンボになれる酒 |
正 子 敏 英 子 久仁子 宅 栄 悦 子 |
2022.6.16(木) 課題「へそくり」 健一 選 |
佳作 一豊の妻になりますこつこつと 佳作 胸算用へそくり出たり入ったり 佳作 へそくりも微罪もいずれ顔を出す 佳作 へそくりが黴が生えると囁いた 佳作 へそくりを胸の谷間にかくし持ち 人位 家計簿の余白へへそくり顔を出す 地位 へそくりが欠伸しているキャッシュレス 天位 へそくりを冷凍保存しています 軸吟 へそくりはないがダイヤの指輪なら |
清 泉 正 子 宅 栄 冨喜子 初 恵 冨喜子 英 子 ちよ子 健 一 |
2022.6.16(木) 課題「病院」 久仁子 選 |
佳作 病窓から手を振る母は元気なく 佳作 新緑へ深呼吸する退院日 佳作 内科からひふ科眼科サーフィン中 佳作 八百万の神を呼びたいガン病棟 佳作 病自慢待合室の顔見知り 人位 恋心見目佳き医師に脈上がり 地位 院内で病気談義の花が咲く 天位 今日も屋上明朝退院あかね雲 軸吟 年重ね病院通いが日課かな |
健 一 英 子 資 夫 宅 栄 正 子 清 志 冨喜子 清 泉 久仁子 |
2022.6.16(木) 席題「傘」 互 選 |
3点句 父の傘広くてとても温かい 3点句 核の傘平和を祈り鶴を折る 3点句 プライドが邪魔して傘が開けない 3点句 アンパンマンの傘二才の顔を晴れにする 3点句 振り返ればいろいろあった傘の中 3点句 コンビニで買おか買わぬか空にらむ 4点句 そっとたたむ傘のしずくにある未練 4点句 夜目遠目傘の内なる美人かな 5点句 傘いらぬオレはいつでも晴れ男 |
健 一 健 一 冨喜子 宅 栄 英 子 資 夫 正 子 清 志 清 志 |
2022.5.19(木) 課題「ドラマ」 健一 選 |
佳作 不器用なわたしのドラマを子が真似る 佳作 押し入れに子らのドラマを詰めた箱 佳作 満願のドラマへ老母の杖気丈 佳作 脇役がドラマを支え花吹雪 佳作 節くれの指に苦節のドラマあり 人位 朝日燦燦今日のドラマの幕が開く 地位 保証人になった相手が夜逃げした 天位 幾山河越えて最後に書くドラマ 軸吟 ドラマ見て涙を流す鬼の父 |
れいこ 宅 栄 宅 栄 初 恵 英 子 正 子 修 代 冨喜子 健 一 |
2022.5.19(木) 課題「飽きる」 資夫 選 |
佳作 冷凍野菜に飽きて種蒔く庭の隅 佳作 下手の横好き句歴三十年まだ飽きぬ 佳作 飽きる程見ても飽きないいいドラマ 佳作 平和にも飽きてきたのか改憲論 佳作 長ければ丸い月にも飽きてくる 人位 大欠伸飽かず一人の目玉焼 地位 飽きさせぬ料理上手な老母達者 天位 飽いた日も深めた日もあり共白髪 軸吟 もう飽きた読めない名前読ませる名 |
宅 栄 清 泉 久仁子 健 一 健 一 冨喜子 英 子 正 子 資 夫 |
2022.5.19(木) 席題「待つ」 互 選 |
3点句 待てのサインいまだに守り黄昏れる 3点句 待ち構えオレオレ詐欺をだますオレ 3点句 働きづめ末子の巣立ち待つ暮らし 4点句 待ちわびて寝た子の顔に涙あと 4点句 右往左往コロナ終息待つ地球 5点句 生死かけ翅の乾きを待つトンボ |
健 一 清 志 清 泉 久仁子 英 子 宅 栄 |
2022.4.21(木) 課題「節分」 健一 選 |
佳作 邪気払い父の大声福は内 佳作 騒々しく豆まき尻目にコロナ鬼 佳作 本当は鬼もみんなと遊びたい 佳作 平和大国口をあんぐり恵方巻 佳作 鬼も内独り豆撒き春を呼ぶ 人位 ワクチン打ちコロナに鬼の豆が飛ぶ 地位 豆まきして春の訪れ待つ苫屋 天位 節分の新芽は春へまっしぐら 軸吟 節分の鬼は優しく笑みかける |
初 恵 正 子 修 代 清 泉 英 子 冨喜子 正 子 宅 栄 健 一 |
2022.4.21(木) 課題「片思い」 健一 選 |
佳作 片思いお茶席だけのすれ違い 佳作 振り向いてくれぬ背中に秋しぐれ 佳作 クラス会部屋の片隅胸騒ぐ 佳作 蓋をしても色香ただよう片思い 佳作 水中花深紅のバラへ片思い 人位 片思い彼のその後を風に訊く 地位 会いたいな私は二十歳夢の中 天位 片思い息づいている古日記 軸吟 片思いの手紙を焼いてうさ晴らし |
久仁子 冨喜子 清 泉 正 子 宅 栄 英 子 修 代 れいこ 健 一 |
2022.3.17(木) 課題「傷」 健一 選 |
佳作 額の傷時代劇なら主役かも 佳作 柱の傷どんどん伸びて今二十歳 佳作 脛に傷なんのこれしき二つ三つ 佳作 地吹雪が舞う瘡蓋の乾くまで 佳作 傷癒えて気力みなぎる春の画布 人位 身を守り傷で剥げゆく白い杖 地位 言いすぎた言葉で傷の深さ知る 天位 傷ついて流す涙に背を押され 軸吟 心の傷癒してくれる春の風 |
久仁子 修 代 清 泉 正 子 宅 栄 としお ちよ子 冨喜子 健 一 |
2022.3.17(木) 課題「夢」 健一 選 |
佳作 宝くじ当たる夢見て無駄遣い 佳作 追伸の余白に夢をそっと乗せ 佳作 八十路坂まだまだ夢を追い続け 佳作 愚痴多く自問自答ではずむ夢 佳作 昨夜の夢老いの旅路に灯をともす 人位 夢を追う子に夢もらう春炬燵 地位 食べ過ぎて獏も私も白昼夢 天位 保護シールはがし二十歳の夢に翔ぶ 軸吟 ちさい夢探して今日も森の中 |
修 代 れいこ 久仁子 としお 冨喜子 英 子 正 子 宅 栄 健 一 |
2022.2.17(木) 課題「迷う」 健一 選 |
佳作 プライドの破片が邪魔で迷い道 佳作 迷っても終わりの着地みな同じ 佳作 序でにと神と仏をはしごする 佳作 迷い子になってしまって母恋し 佳作 人類のエゴか迷走する地球 人位 御馳走だついうっかりと迷い箸 地位 立ちすくむ迷路彼方の灯は亡父母か 天位 苦しんだ迷路で女神引き寄せる 軸吟 あたたかい心に触れて迷いだし |
冨喜子 初 恵 としお 悦 子 英 子 久仁子 正 子 宅 栄 健 一 |
2022.2.17(木) 課題「ポケット」 れいこ 選 |
佳作 苦も楽もポッケに入れて恵比須顔 佳作 割烹着ポッケの愛は無尽蔵 佳作 内ポケットに覚悟の辞表二度三度 佳作 ポケットで暖めたいなああの娘の手 佳作 ポケットに夢がいっぱいまだ生きる 人位 嬉しい言葉ポッケにそっと保存する 地位 里帰りポケットいっぱい里の風 天位 ポケットで握った石も丸くなり 軸吟 沓い日の名刺があくびをするポッケ |
久仁子 宅 栄 正 子 修 代 健 一 英 子 初 恵 正 子 れいこ |
2022.2.17(木) 席題「凍る」 互 選 |
3点句 寒い朝笑顔凍らぬように生き 3点句 強いなあ凍ったすき間でメダカ生き 3点句 凍りついた絆が春の日差し待つ 3点句 三手先読まれているヘボショウギ 3点句 突然に凍るパソコンうろたえる 4点句 SNS心も凍る誹謗来る 4点句 凍る池コガモの親子春を待つ 5点句 フロントガラスに氷の結晶咲き誇る 5点句 凍ったかな脳活ギアが入らない |
宅 栄 久仁子 宅 栄 れいこ 英 子 健 一 英 子 宅 栄 冨喜子 |
2022.1.20(木) 課題「鍋」 健一 選 |
佳作 五十年鍋と蓋とがやっと合い 佳作 一人鍋味気ないけど温かい 佳作 平凡に生きて二人の冬のなべ 佳作 ボタン鍋どこのわなにかかったの 佳作 鍋を買う来年もまだ生きる気で 人位 古鍋のくぼみに妻の履歴あり 地位 ぶつぶつと鍋がつぶやく世の噂 天位 反論は出来ず黙々鍋磨く 軸吟 コロナ禍でみんな黙って家族鍋 |
ちよ子 久仁子 初 恵 資 夫 れいこ 冨喜子 としお 正 子 健 一 |
2022.1.20(木) 課題「喋る」 悦子 選 |
佳作 おしゃべりな家電相手に夕支度 佳作 三才児岡山弁でようしゃべる 佳作 方言で喋れるふるさとあたたかい 佳作 お喋りと笑いが元気連れてきた 佳作 一を十に広げて喋る知恵袋 人位 何を聞いてもなにも喋らぬ失意の日 地位 目も耳も老いたが口は活きが良い 天位 弱火中火強火と妻の口達者 軸吟 寡黙より喋っていれば救われる |
ちよ子 初 恵 れいこ 久仁子 正 子 健 一 宅 栄 宅 栄 悦 子 |
2022.1.20(木) 席題「愛」 互 選 |
3点句 母さんの愛情乗せてベビーカー 3点句 手も足も愛を届けるフラダンス 3点句 共白髪耳とおくなり愛ふかめ 3点句 マスク越し言葉の消えた日の愛敬 3点句 絶望も希望も受けて家族愛 3点句 愛妻家恥ずかしながら尻の下 3点句 問題は愛が欲しい子の非行 4点句 花が好き愛ある言葉もっと好き 4点句 振り返る余裕をくれた愛の鞭 5点句 直球の言葉の裏の愛を知る |
英 子 れいこ れいこ 正 子 宅 栄 清 泉 悦 子 冨喜子 冨喜子 正 子 |
2021.12.16(木) 課題「沈黙」 健一 選 |
佳作 沈黙は開けないでおく玉手箱 佳作 沈黙を破る闇夜の猫の恋 佳作 貝の口思わず開けた初日の出 佳作 黙っても目の動きからばれてます 佳作 沈黙の千年杉はヌーと立ち 人位 幾星霜沈黙の似合う貌になり 地位 沈黙の一歩下がって丸い風 天位 沈黙の場をやわらげる咳払い 軸吟 沈黙の臓器が今日も動き出す |
冨喜子 ちよ子 宅 栄 久仁子 としお 資 夫 れいこ 英 子 健一 |
2021.12.16(木) 課題「刈る」 正子 選 |
佳作 刈り取った無農薬盛り朝の膳 佳作 極楽へ続く小路の草を刈る 佳作 田舎暮らし卒寿踏ん張る草刈り機 佳作 刈り入れがすんで案山子の大あくび 佳作 稲刈りの苦労を盛った飯茶碗 人位 未消化の夢を刈り取る通り風 地位 ママが刈るマルコメさんは一年生 天位 夏を刈る父の軍手に大落暉 軸吟 トラ刈りを笑って母子秋日和 |
初 恵 れいこ 英 子 ちよ子 冨喜子 としお 悦 子 宅 栄 正 子 |
2021.12.16(木) 席題「逆風」 互 選 |
4点句 悠然と風に逆らう桐一葉 4点句 逆風へ母はやさしく助け船 5点句 逆風へ見送る母の塩むすび 6点句 休業の貼紙逆風来て煽る |
正 子 健 一 宅 栄 正 子 |
2021.12.12(日)14:30~西川アイプラザ5階多目的ホールで第53回岡山市芸術祭 岡山市民の文芸の表彰式がありました。現代詩、短歌、俳句、川柳、随筆が募集され審査の結果、表彰式が執り行われました。 川柳では、以前お世話になった永見心咲先生が岡山市長賞に、また川柳仲間の長森正子さんが短歌で「岡山市教育長賞に輝きました。手前味噌ですが私も入選したので表彰式に参加させていただきました。 ◆川柳 岡山市長賞 「感涙も挫折の汗も知るタオル」 心咲 ◆短歌 岡山市教育長賞 「イケメンの話になるとオクターブ声跳ね上がる八十の青春」 正子 ◆川柳 入選 「老いるのは天命笑顔枯らさない」 宅栄 |
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コロナが少し減少してきましたので、11月から瀬戸公民館で例会を開催しました。 久しぶりに皆さんとお会いして楽しい時間を過ごすことが出来ました。 |
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2021.11.18(木) 課題「杖」 健一 選 |
佳作 散歩道杖が喜ぶ野辺の花 佳作 シャンとして歩けと杖に叱られる 佳作 晩節を生き抜く覚悟杖の音 佳作 杖をつき夜行タスキで行くぞパブ 佳作 白い杖一歩譲ろう人として 人位 つまさきの私語になじんでくれた杖 地位 車椅子から杖へ心に春が来る 天位 今日も又答え求めて遍路杖 軸吟 いざという時はやっぱり妻の杖 |
冨喜子 ちよ子 英 子 資 夫 悦 子 れいこ 宅 栄 正 子 健 一 |
2021.11.18(木) 課題「壁」 健一 選 |
佳作 土壁も落ちて過疎化が身にしみる 佳作 向き合って悠々自適老いの壁 佳作 羽ばたけど人権塞ぐ壁厚く 佳作 木枯らしが壁のすき間を知っていた 佳作 思春期の葛藤壁が受け止める 人位 ストレスを壁にぶつけて陽が暮れる 地位 道なき道壁突き破る生きる道 天位 動じない父の背中は壁のよう 軸吟 頑丈な壁にゴキブリ顔を出す |
資 夫 正 子 悦 子 れいこ 宅 栄 初 恵 冨喜子 久仁子 健 一 |
2021.10月末締切分 コロナで投句 課題「沈む」 健一 選 |
佳作 ああコロナ沈む景況ただ耐える 佳作 どん底で見た青い空元気くれ 佳作 沈む陽を背して帰る農夫婦 佳作 核家族子無しも増えて国沈下 佳作 誤作動で愛の崩れる音がする 地位 甘言に乗せられまさか泥の船 人位 蒼天に意気消沈を諭される 天位 陽は沈む夢のかけらを抱いたまま 軸吟 みんなの幸包み込んでる陽が沈む |
清 泉 修 代 ちよ子 悦 子 宅 栄 正 子 英 子 冨喜子 健 一 |
2021.10月末締切分 コロナで投句 課題「後悔」 健一 選 |
佳作 一番になって後悔孤独感 佳作 後悔のエラー飲み会盛り上げる 佳作 後悔の波を素足で打ち返す 佳作 後悔を祈りに変えて床につく 佳作 仕方ない後悔ばかり秋ひとり 地位 夕映えの向こうに悔いを包み込み 人位 目の動ききっと後悔しているなあ 天位 後悔をリセットさせた青い空 軸吟 後悔の種がボロボロ秋の暮れ |
れいこ 資 夫 正 子 修 代 英 子 冨喜子 久仁子 宅 栄 健 一 |
2021.9月末締切分 コロナで投句 課題「街」 健一 選 |
佳作 音もなく街を揺るがす過疎の風 佳作 街の灯に拉致された子は遠く住み 佳作 夕焼けの街が明日を招んでいる 佳作 作物に加害者となる街路灯 佳作 街中も歯抜けのシャッター過疎すすむ 地位 街路樹のイルミ感謝の華咲かす 人位 マンネリを活性化する街の風 天位 六本木ビル見上げりゃ野心疼きだす 軸吟 焼き芋の香りも消えた過疎の街 |
としお 冨喜子 れいこ ちよ子 資 夫 宅 栄 英 子 正 子 健 一 |
2021.9月末締切分 コロナで投句 課題「捨てる」 健一 選 |
佳作 捨てる傘二人入れば虹も出る 佳作 思い出が頭持ち上げ捨てられず 佳作 思い出が詰まった物は捨てがたい 佳作 意地捨てて周りを見たら皆笑顔 佳作 煩悩を捨てて木漏れ日に抱かれる 地位 捨てるもの捨てて明日はわたし彩 人位 ポイ捨てを叱り自戒の砂を噛む 天位 切り捨てた数の重さにきしむ脳 軸吟 脳の中半分捨てて再起の灯 |
初 恵 久仁子 悦 子 修 代 宅 栄 ちよ子 正 子 冨喜子 健 一 |
2021.8月末締切分 コロナで投句 課題「ご破算」 健一 選 |
佳作 ご破算で五感全開風に乗る 佳作 正論を言ったがご破算自己嫌悪 佳作 ご破算とはいかぬ煩悩百八つ 佳作 落ちるだけ落ちご破算にある強み 佳作 温暖化ご破算にしてよデリートキー 人位 ご破算にしたいが未練断ち切れず 地位 何もかもご破算にして虹の橋 天位 ご破算でゆっくり命遊ばせる 軸吟 カネ積んでご破算しよう月下美人 |
宅 栄 資 夫 正 子 れいこ 修 代 久仁子 英 子 冨喜子 健 一 |
2021.8月末締切分 コロナで投句 課題「枯れる」 健一 選 |
佳作 次世代に託して枯葉舞い終える 佳作 灼熱地獄枯れる野菜にただあぜん 佳作 枯れた足鍛えてくれる坂の家 佳作 木枯らしに負けるもんかと枯れすすき 佳作 枯れ山水手入れの手間の光る術 人位 枯れそうな五体にビール注いでやり 地位 明日の命枯葉の下で春を待つ 天位 夕暮れの赤提灯に舞う枯葉 軸吟 枯れてゆく地位もお金もいりません |
宅 栄 清 泉 英 子 ちよ子 久仁子 れいこ 初 恵 正 子 健 一 |
2021.7月末締切分 コロナで投句 課題「嘘」 健一 選 |
佳作 いい駅が長く男の嘘がばれ 佳作 行き詰まり嘘も方便道開く 佳作 ぶくぶくと嘘がこぼれる大ジョッキ 佳作 嘘と知り知らない振りも愛のうち 佳作 返杯の猪口にちょこっと嘘がある 人位 嘘っぽい愛でも欲しい桜下 地位 お互いのワイングラスに遊ぶ嘘 天位 ウソホント話だらだら雨の午後 軸吟 嘘だろう僕を見つめる目がエロい |
初 恵 としお 宅 栄 冨喜子 れいこ ちよ子 正 子 英 子 健 一 |
2021.7月末締切分 コロナで投句 課題「虹」 健一 選 |
佳作 つまづいて流す涙がつくる虹 佳作 虹の橋渡り少年夢つかむ 佳作 シャボン玉七色の虹恋エンド 佳作 夕立でびしょ濡れの背に二重虹 佳作 あの虹のかなた極楽あるような 人位 二幕目へダブルの虹がエールくれ 地位 でかい夢虹を渡って大宇宙 天位 葱坊主虹を見上げて飛ぶ邪心 軸吟 虹が出て指輪のダイヤ呼んでいる |
ちよ子 初 恵 清 泉 久仁子 英 子 宅 栄 としお 冨喜子 健 一 |
2021.6月末締切分 コロナで投句 課題「正解」 健一 選 |
佳作 正解に導く糸が絡み合う 佳作 正解はいずこお四国遍路道 佳作 お味噌汁舌で正解探す朝 佳作 プライドを捨てて正解温い風 佳作 思い切りやった手術今正解 人位 正解の無い人生のパズル組む 地位 ブルマンの香が正解の扉開け 天位 正解を重ねて化身した天狗 軸吟 正解は隠していますネックレス |
としお 清 泉 英 子 冨喜子 資 夫 初 恵 宅 栄 正 子 健 一 |
2021.6月末締切分 コロナで投句 課題「二枚舌」 健一 選 |
佳作 したたかに浮世を渡る二枚舌 佳作 二枚舌使わぬポチは愛される 佳作 二枚舌自分で掘った穴に落ち 佳作 二枚舌使う勇気も無い男 佳作 どうしてもうまくしゃべれぬ二枚舌 人位 詐欺師かも変幻自在過ぎる舌 地位 白い歯に隠されていた二枚舌 天位 二枚舌の海で汚れぬさくら貝 軸吟 二枚舌甘い言葉に騙される |
ちよ子 資 夫 冨喜子 初 恵 久仁子 正 子 れいこ 宅 栄 健 一 |
岡山県に5月16日から新型コロナウィルス感染症に伴う緊急事態宣言が 発令されました。 せと川柳の会も今後3か月は投句です。ワクチンが国民全員に届き、 コロナが早く収束しますように。 |
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2021.5.20(木) 課題「荒波」 健一 選 |
佳作 荒波もうまく乗り切り今がある 佳作 荒波にキラキラ雑魚の夢跳ねる 佳作 荒波をチャンスに生かし旗を振る 佳作 よくすべる口が荒波凍らせる 佳作 荒波も挫折も越えて来た両手 人位 指輪などなくて荒波越えて来た 地位 荒波に勇気をもらう崖っぷち 天位 荒波の下で深海魚は眠る 軸吟 荒波の向こうに凪いだ海がある |
久仁子 宅 栄 悦 子 資 夫 冨喜子 れいこ 初 恵 正 子 健 一 |
2021.5.20(木) 課題「未練」 清泉 選 |
佳作 幾星霜救出を待つ拉致未練 佳作 心には未練はないとは嘘つけぬ 佳作 まだ未練すてられません欠け茶碗 佳作 達成感未練断ち切る定年日 佳作 一字違い未練残した宝くじ 人位 はや八十路未練たらしく振り返る 地位 断捨離の遣る気未練が邪魔をする 天位 人間は未練を残し墓場まで 軸吟 未練あり初恋喜々とクラス会 |
英 子 悦 子 健 一 正 子 初 恵 久仁子 英 子 悦 子 清 泉 |
2021.5.20(木) 席題「紐」 互 選 |
4点句 笑い袋紐をゆるめば芽吹く春 6点句 ほめられて心の紐がゆるくなる 8点句 母と子の愛を結んで抱っこ紐 |
冨喜子 冨喜子 宅 栄 |
2021.4.15(木) 課題「安心」 健一 選 |
佳作 湯加減よしゆっくり老いを選択す 佳作 安心だ食べる歩ける生きている 佳作 こだわりも見栄も断捨離ふっ切れる 佳作 初産の無事を祈ってかける絵馬 佳作 安心を求め難民危険な目 人位 安心は出来ぬ明日の週刊誌 地位 後進に任せ春野の自由席 天位 診察の医者の欠伸でひと安心 軸吟 アルコールで洗って飲んで安心だ |
冨喜子 ちよ子 冨喜子 英 子 修 代 初 恵 宅 栄 れいこ 健 一 |
2021.4.15(木) 席題「洋画」 久仁子 選 |
佳作 モナリザもマスクをつけたら只の女 佳作 リバイバルの洋画に青春よみがえる 佳作 青春と洋画昭和を呼び起こす 佳作 ほとばしる情熱見事初恵さん 佳作 ゴッホよりモネよりも子のクレヨン画 人位 わが庭のひまわりゴッホに負けぬ彩 地位 将来の片鱗見せて児童展 天位 自閉症の洋画こころは宇宙規模 軸吟 洋画展見入って足が棒になり |
初 恵 英 子 正 子 清 泉 宅 栄 初 恵 正 子 宅 栄 久仁子 |
2021.4.15(木) 課題「青い」 互 選 |
3点句 突然の友の訃報に青ざめる 3点句 プラまでも吸収し尽くす青い海 3点句 青畳に転びマンネリ脱ぎ捨てる 3点句 青汁と筋トレ老いをくい止める 4点句 宣告を受けて見上げる空の青 4点句 過疎の空青空だけは無限大 5点句 青い実を食べたカラスが帰らない 5点句 心の窓開けばすべて青信号 5点句 青い空付いてる田舎の分譲地 5点句 青い海戻せと魚から訴状 |
英 子 悦 子 英 子 宅 栄 正 子 冨喜子 健 一 冨喜子 資 夫 宅 栄 |
2021.3.18(木) 課題「高齢者」 健一 選 |
佳作 高齢者なんと侘しい響きだろう 佳作 老一人広過ぎる花一輪 佳作 老いたとて十七文字への夢あせぬ 佳作 会う度にどなたですかと母は聞く 佳作 高齢者と呼ばれ振り向く旅の空 人位 阿と吽が間延びしてきた老夫婦 地位 高齢者献血できず蚊にすわれ 天位 デジタルの波にも乗れぬ錆びた脳 軸吟 高齢者ばかりを狙う医療の灯 |
悦 子 久仁子 宅 栄 久仁子 正 子 宅 栄 ちよ子 冨喜子 健 一 |
2021.3.18(木) 課題「拾う」 英子 選 |
佳作 まわり道人の情けを拾う蝶 佳作 裏通り拾うぬくもり車椅子 佳作 拾った話家についたらもう忘れ 佳作 立ち直る言葉を拾う亡母の辞書 佳作 ないしょ話拾い上手な地獄耳 人位 寄り添うて本音を拾う聞き上手 地位 拾った夢時々跳ねて見失う 天位 どん底でやっと拾った不屈の芽 軸吟 笑いの種拾って独り春を待つ |
健 一 冨喜子 初 恵 宅 栄 正 子 正 子 冨喜子 宅 栄 英 子 |
2021.3.18(木) 課題「逢う」 互 選 |
4点句 朝の散歩逢える予感の曲がり角 4点句 白寿から合う度もらう元気薬 4点句 愛を込め施設の母に会いに行く 4点句 出会いは見合可もなく不可もなく半世紀 5点句 「お久しぶり」逢った人の名出てこない 6点句 逢う約束したまま消えた伝書鳩 6点句 焚火して遠い昭和に逢えた朝 |
初 恵 正 子 悦 子 清 泉 英 子 健 一 英 子 |
2021.2.18(木) 課題「テレワーク」 健一 選 |
佳作 仕事中貼り紙もして起動する 佳作 テレワーク恋やナンパの出会いなし 佳作 コロナ禍で進化が加速テレワーク 佳作 菜園の本が並んでテレワーク 佳作 テレワークなじみの店もお預けに 人位 飼い犬もケージへ入れてテレワーク 地位 テレワーク猫も加勢の午後三時 天位 テレワークの窓へこっそり冬の蝶 軸吟 美女の顔ばかり見つめてテレワーク |
正 子 修 代 悦 子 初 恵 久仁子 資 夫 正 子 宅 栄 健 一 |
2021.2.18(木) 課題「手作り」 宅栄 選 |
佳作 着てるもの全部手作り母の愛 佳作 母さんの手づくりの桃まっ白い 佳作 娘が作るハートのチョコが気にかかる 佳作 成人式手作りの服着た昭和 佳作 手作りのおせちに群がる孫ひ孫 人位 マイカップいびつ一味うまい酒 地位 ご自慢のバッグ帯からの変身 天位 ヘチマ植え女磨きの化粧水 軸吟 コロナ禍で手作り料理増え笑顔 |
久仁子 健 一 初 恵 修 代 れいこ 清 泉 正 子 冨喜子 宅 栄 |
2021.2.18(木) 席題「学歴」 互 選 |
3点句 学歴は教習所のも入れておく 3点句 学歴の社会コロナ壊してる 3点句 役人の学歴ながめ軋む音 4点句 学歴など言わず母のたすきがけ 4点句 高学歴遠慮しながら自慢する 5点句 学歴は荷物にゃならぬとさとされる 5点句 学歴はないけど強い足がある 5点句 中卒で学歴社会泳ぎ切る |
資 夫 健 一 冨喜子 宅 栄 修 代 清 泉 健 一 正 子 |
2021.1.21(木) 課題「描く」 健一 選 |
佳作 飛行機雲遥か旅へと夢描く 佳作 迎春の空十指あふれる夢を描く 佳作 道楽と趣味の堺で描く風景 佳作 保育器の拳が明日の夢描く 佳作 幸せを描く明日の南風 人位 妄想を描いて二次元で遊ぶ 地位 紅葉写す厨の窓が描く秋 天位 青空を心に描き立ち直る 軸吟 暗い夜は明るい彩で描く日記 |
英 子 初 恵 れいこ 宅 栄 としお 正 子 英 子 修 代 健 一 |
2021.1.21(木) 課題「負け犬」 修代 選 |
佳作 負け犬になって本音をキャッチする 佳作 負け犬はいや勝ち馬の背に乗ろう 佳作 負け犬になって世の中丸く見え 佳作 負け犬の涙明日への貯金箱 佳作 負け犬の牙がだんだん丸くなる 人位 逃げ道をあちこち作りケセラセラ 地位 負け犬を待つ窓の灯は温かい 天位 負け犬の背中仏の手が撫でる 軸吟 家康は鳴くまで待って天下とる |
ちよ子 健 一 れいこ 正 子 宅 栄 冨喜子 英 子 正 子 修 代 |
2021.1.21(木) 課題「愛」 互 選 |
4点句 愛はまだ残っています老夫婦 4点句 思い出にと隠し持ってるラブレター 4点句 百態の愛を見守るカフェテラス 4点句 夕食は愛を一滴入れた鍋 4点句 愛犬を話し相手に冬隣 5点句 さめた愛レンジでチンと出来ないか 7点句 人知れぬ愛行間にそっと住み |
健 一 修 代 宅 栄 久仁子 英 子 資 夫 宅 栄 |
2020.12.17(木) 課題「自慢」 健一 選 |
佳作 キャリーバック自慢も乗せて医者通い 佳作 東京で結婚帰らぬ自慢の子 佳作 自慢したつもりは無いが尾ひれつき 佳作 ディスタンス自慢話が遠くなる 佳作 自慢話補聴器外しグイとお茶 人位 言いすぎた自慢話に苔がはえ 地位 自慢後にむなしさつのり長い夜 天位 軽やかな自慢話へ蝶も来る 軸吟 自慢などせずにコツコツ石を積む |
宅 栄 ふじえ 初 恵 宅 栄 冨喜子 初 恵 修 代 英 子 健 一 |
2020.12.17(木) 課題「人形」 冨貴子 選 |
佳作 人形が橋渡る時風が吹く 佳作 老い独りロボット人形道連れに 佳作 亡母の雛出し娘と春の風を着せ 佳作 人形に化けてたのしむハローウィン 佳作 秋まつり菊人形の晴れ舞台 人位 AIペット老いのドラマのドアを開け 地位 母親になりきり人形抱いていた 天位 もう雪かこけしは北の空仰ぐ 軸吟 控えめの人形だから好きになる |
健 一 英 子 宅 栄 れいこ 初 恵 宅 栄 悦 子 正 子 冨喜子 |
2020.12.17(木) 課題「逆風」 互 選 |
4点句 逆風にかつらを押さえいく見合い 5点句 逆風に耐え新米の粒光る 5点句 逆風に向かう少年太い眉 5点句 逆風をもろともしない妻の乱 6点句 逆風を避けて気ままな土に生き 6点句 順風も逆風も見せ落ち葉舞う |
資 夫 宅 栄 正 子 健 一 英 子 宅 栄 |
2020.11.19(木) 課題「空き家」 健一 選 |
佳作 社宅ガラガラ企業戦士の城寂し 佳作 村はずれ猫が定住する空き家 佳作 空き家から美女の狐が招いている 佳作 寒村に空き家も増えてトンボ飛ぶ 佳作 空き家にも過去のドラマが垣間見え 人位 それぞれのドラマを秘めて待つ空き家 地位 わらぶきの空き家を活かす秋の画布 天位 秋深し空き家を渡る風の私語 軸吟 空き家からネズミ出てきてこんにちは |
清 泉 れいこ としお 悦 子 礼 子 英 子 宅 栄 正 子 健 一 |
2020.11.19(木) 課題「鏡」 資夫 選 |
佳作 笑顔だけ映る鏡を持ち歩く 佳作 皺うつす鏡をおもわず叱りつけ 佳作 顔の皴へ拡大鏡が物申す 佳作 未知数に挑むルーペの鼓動聴く 佳作 姿見の前問うことが多すぎる 人位 波立ちぬ無心鏡に聞いてみる 地位 鏡拭き昨日の顔を初期化する 天位 人生の残り時間をみる鏡 軸吟 鏡みて新柄マスクで迷ってる |
英 子 れいこ 正 子 宅 栄 正 子 としお 宅 栄 ちよ子 資 夫 |
2020.11.19(木) 席題「川」 互 選 |
4点句 三途の川橋がかかっているのかな 4点句 悩み事故郷の川流し去る 5点句 温暖化一級河川が牙をむく 6点句 川下る笹船大河へ夢の旅 6点句 悔いひとつ抱いて水辺の彼岸花 |
礼 子 修 代 正 子 初 恵 英 子 |
新型コロナウィルスの影響で公民館活動が中止となっています。しばらくは投句形式でせと川柳の会を継続して行こうということになりました。今後ともよろしくお願いいたします。 | ||
2020.9月例会分 課題「夢」 健一 選 |
佳作 ときめいた夢もあったとイヤリング 佳作 夢つめたカバンがセピア色になる 佳作 反抗期親子の夢にすき間風 佳作 幼な子の夢は無限に青い空 佳作 流れ星そっと抱いてる夢遥か 人位 夢持てば心の澱が澄んでくる 地位 望外な夢をカラスに笑われる 天位 親ばなれ夢が飛び立つエアポート 軸吟 夢のせたロケット大空まっしぐら |
冨喜子 千代子 初 恵 礼 子 英 子 宅 栄 正 子 ふじえ 健 一 |
2020.9.月例会分 課題「錆」 健一 選 |
佳作 約束はさけよう脳ミソ錆びたので 佳作 どの捻子が錆びているのかよく転ぶ 佳作 節くれた母の手まだ錆びてない 佳作 アンテナも錆びたかニュース取りこぼす 佳作 長所ほめ心の錆が消えました 人位 錆の無い包丁一家の胃をつかむ 地位 錆びた脳デスクトップで磨く脳 天位 茜雲錆びたレールは平行線 軸吟 錆びてきた脳をお酒で活性化 |
れいこ 冨喜子 ふじえ 正 子 資 夫 宅 栄 英 子 初 恵 健 一 |
2020.8月例会分 課題「洗う」 健一 選 |
佳作 本音吐き心洗うた縄暖簾 佳作 森林浴命を洗う風の音 佳作 親不孝心洗うて里がえり 佳作 青春切符忍ばせ心洗う旅 佳作 母さんの洗う水音今日が明け 人位 再就職決めた洗車の水しぶき 地位 無沙汰詫び洗うお墓へ蝉時雨 天位 薫風で肺の奥まで丸洗い 軸吟 いやなこと断ち切るように手を洗う |
れいこ 初 恵 ふじえ 清 泉 礼 子 正 子 英 子 冨喜子 健 一 |
2020.8月例会分 課題「海水浴」 健一 選 |
佳作 海水浴夢の中ではスイスイと 佳作 海水浴生地が減る程魅力増す 佳作 海水浴妻のスタイル惚れなおす 佳作 夏帽子命の鼓動波の音 佳作 海開きテレビの前で夏がゆく 人位 絵日記から海水浴が消えた夏 地位 潮騒が海水浴に来いと呼ぶ 天位 浜風が遊泳禁止の札ゆらす 軸吟 海水浴まるでファッションショーのよう |
久仁子 としお ひじえ 初 恵 冨喜子 宅 栄 英 子 正 子 健 一 |
2020.7月例会分 課題「汗」 健一 選 |
佳作 ただ今のあと汗びっしょりのランドセル 佳作 惨敗に流れる汗も苦い味 佳作 玉の汗今日も感謝し鍬を振る 佳作 すくすくと育つ圃場で流す汗 佳作 田草取り人汗かいて梅雨上がる 人位 妻の酌ビールの泡に汗が消え 地位 今日の汗夕焼け空に深呼吸 天位 リハビリの明日に命つなぐ汗 軸吟 白い杖風と闘いにじむ汗 |
英 子 としお 礼 子 れいこ 正 子 ふじえ 礼 子 初 恵 健 一 |
20207月例会分 課題「ボランティア」 健一 選 |
佳作 笑顔こそ私に出来るボランティア 佳作 過疎の村ボランティアから人の輪が 佳作 ボランティア優しい風を連れてくる 佳作 笑顔添えドロンコ集団へおにぎり 佳作 町角の花壇笑顔のボランティア 人位 ボランティアの笑顔に虹が長居する 地位 ボランティア一期一会の輪が温い 天位 車椅子優しい風と共に押す 軸吟 ボランティアすんで満月にっこりと |
千代子 久仁子 礼 子 正 子 初 恵 宅 栄 れいこ 冨喜子 健 一 |
2020.6月例会分 課題「SOS」 健一 選 |
佳作 SOSの字へ南無南無と風の音 佳作 つまづいた小石に教わるSOS 佳作 地球からのSOSだ温暖化 佳作 残り火を燃やす酸素がSOS 佳作 灯が消えた次に老舗の灯が消えた 人位 ああコロナ命の電話鳴りやまず 地位 ひと粒の米で明日に生きのびる 天位 SOS出す前母は抱きしめる 軸吟 SOS美女に囲まれ帰れない |
宅 栄 れいこ 英 子 冨喜子 正 子 清 泉 初 恵 宅 栄 健 一 |
2020.6月例会分 課題「ふり向く」 健一 選 |
佳作 ふり向けば女の残像遠花火 佳作 振り向けば花の裏側見えかくれ 佳作 振り向けば夕暮れそっと追ってくる 佳作 振り向けば温い故郷の風が呼ぶ 佳作 ふり向けば母はホームの闇に消え 人位 振り向くと後悔のブイ浮いてゆれ 地位 振り向くと風が新たなドアを開け 天位 ふり向いてごらんよ虹が見えるから 軸吟 ふり向けば呼んでいますよ潮騒が |
初 恵 冨喜子 英 子 れいこ ふじえ 資 夫 宅 栄 千代子 健 一 |
2020.5月例会分 課題「合図」 健一 選 |
佳作 雑草の合図に重い腰を上げ 佳作 母さんの合図で朝が動き出す 佳作 嫁が吹く笛へ家族がよく揃い 佳作 大器晩成芽の出る合図母は待つ 佳作 恋秘めた合図空しく風に舞う 人位 合図など要らぬ阿吽のラストパス 地位 かみ合わぬ合図で子らが遠くなり 天位 コロナ禍に自粛の狼煙軽い飢え 軸吟 右手の指輪あなたの合図待っている |
英 子 礼 子 ふじえ 英 子 冨喜子 宅 栄 れいこ 正 子 健 一 |
2020.5月例会分 課題「無責任」 健一 選 |
佳作 両天秤かけて約束裏返す 佳作 無責任路地裏男の影法師 佳作 のらりくらりご都合主義で無責任 佳作 身体を決めぬ男のニュートラル 佳作 沈没の船長客より先に逃げ 人位 無責任心のシャッター締め忘れ 地位 忖度になびき白を黒にする 天位 陰口の波紋を知らぬ無責任 軸吟 裏切った男にまたも仕掛けられ |
正 子 初 恵 礼 子 宅 栄 ふじえ 冨喜子 正 子 宅 栄 健 一 |
2020.4月例会分 課題「正論」 健一 選 |
佳作 正論の隅に入り込む小悪魔 佳作 正論をゴクリ飲み込み輪に入る 佳作 正論を言えば四角い風が吹く 佳作 正論など無いゆったりと干す甲羅 佳作 正論は彼の拳の中にある 人位 忖度になびき正論闇の中 地位 咳ばらい一つで正論泡と化す 天位 耳栓を抜くと正論風になる 軸吟 正論など鳩はコツコツ豆拾う |
としお 修 代 千代子 宅 栄 久仁子 英 子 正 子 宅 栄 健 一 |
2020.4月例会分 課題「若い」 健一 選 |
佳作 手拍子もリズムも取れぬ若い歌 佳作 芽吹く春若い力も発酵す 佳作 もし若さ金で買えたらいくらかな 佳作 高校生の意見が議場を黙らせる 佳作 引力に少し逆らい若作り 人位 芽の時代もあった古木のひとり言 地位 若い知能詰めAIが拓く明日 天位 若い恋火種残して橋渡る 軸吟 若いなあ少しの酒でへべれけに |
初 恵 礼 子 修 代 宅 栄 千代子 正 子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2020.2月例会分 課題「やさしい」 健一 選 |
佳作 やさしさに包まれて逝く大往生 佳作 新品の靴がやさしく誘う春 佳作 寒稽古の子らの背を押すやさしい陽 佳作 どん底を知ってやさしさ発芽する 佳作 IT社会やさしさ絆薄くなり 人位 手話の恋そっと見守る花筏 地位 情報の海にやさしさ消えて行き 天位 やさしさが心の窓を開かせる 軸吟 やさしい風に背中押される白い杖 |
ふじえ 千代子 宅 栄 正 子 初 恵 宅 栄 初 恵 礼 子 健 一 |
2020.2月例会分 課題「冷蔵庫」 正子 選 |
佳作 冷蔵庫は空っぽ妻は出て行った 佳作 子等巣立ち無口になった冷蔵庫 佳作 食足りて愛にうえてる冷蔵庫 佳作 冷蔵庫今日の献立指南する 佳作 冷蔵庫の管理スマホに指図され 人位 冷蔵庫の中で凍った知恵袋 地位 夏休みメタボとなった冷蔵庫 天位 四世代じっと見守る冷蔵庫 軸吟 コンビニを詰めて一人の冷蔵庫 |
健 一 千代子 初 恵 礼 子 宅 栄 健 一 千代子 れいこ 正 子 |
2020.2月例会分 席題「スマホ」 互 選 |
3点句 何もかもスマホで返事味気ない 4点句 スマホから宇宙の彼にラブコール 4点句 風邪をひきスマホが見舞う床の中 4点句 スマホデビューついに決断八十路坂 4点句 少年のスマホを滑る魔法の手 6点句 人人人スマホが歩く初詣 6点句 スマホから離れ紅茶と本の森 |
久仁子 健 一 千代子 みよこ 英 子 千代子 宅 栄 |
2020.2.20(木) 課題「忙しい」 健一 選 |
佳作 忙しく見せない母の手際良さ 佳作 忙しい口と体が平行線 佳作 看護師の小走り命綱を引き 佳作 長電話予定が狂い忙しい 佳作 突然の開花におしゃれ忙しい 人位 忙しいとは見せずゆとりの彩で咲く 地位 パスワード忘れ脳波が騒がしい 天位 モカの香に心預ける忙中閑 軸吟 パンドラの箱を開けたら忙しい |
久仁子 初 恵 正 子 礼 子 千代子 宅 栄 英 子 正 子 健 一 |
2020.2.20(木) 課題「ひとり」 初恵 選 |
佳作 水平線心あずけて一人旅 佳作 誰も見ぬひとり芝居も乙なもの 佳作 笑っても泣いても独り日が暮れる 佳作 川柳を心の杖にひとり生き 佳作 衣食住一人の音で始めます 人位 脇役も主役もこなす老いひとり 地位 群れを抜けひとり逆光から挑む 天位 蝶ひらり一人暮らしの客となる 軸吟 ひとり居に五七五の仲間あり |
ふじえ 久仁子 英 子 ふじえ 冨喜子 千代子 宅 栄 英 子 初 恵 |
2020.2020(木) 席題「土」 互 選 |
6点句 ミステリー土蔵の中の宝物 6点句 ほっこりと土を押し分け春芽吹く 7点句 山菜のフルコースです過疎の土 8点句 節くれた指に親父の土の詩 |
久仁子 礼 子 冨喜子 宅 栄 |
2020.1.16(木) 課題「満月」 健一 選 |
佳作 満月が待ってくれてた終電車 佳作 墓じまいの地へ満月の深い思慕 佳作 満月が令和の子等に幸あれと 佳作 満月へ魔女も私も無重力 佳作 満月に煩悩のよな雲かかる 人位 百歳へ冬満月の冴え渡る 地位 満月が老いの心の扉開け 天位 今宵満月微罪一つを懺悔する 軸吟 満月に会いたく咲いた月見草 |
初 恵 宅 栄 英 子 正 子 修 代 英 子 冨喜子 正 子 健 一 |
2020.1.16(木) 課題「カラス」 健一 選 |
佳作 新しい墓をカラスが品定め 佳作 冬の空カラス高鳴き聞く不吉 佳作 偏差値の高いカラスが過疎に群れ 佳作 カラスらの死角で蛙冬の床 佳作 森の緑知らずに育つカラスの子 人位 知恵のあるカラス忖度してるかも 地位 濡れ羽色浮世流した過去がある 天位 IQの高さ誇示する街カラス 軸吟 ゴミ出し日街のカラスは見逃さぬ |
資 夫 正 子 冨喜子 宅 栄 初 恵 英 子 清 泉 正 子 健 一 |
2019.12.19(木) 課題「ゆっくり」 健一 選 |
佳作 浄土への道上亀の甲羅干し 佳作 寝る前に無事を感謝しワイン飲む 佳作 散るまではゆっくり咲けという寿命 佳作 ゆっくりと一人舞台で老いの舞い 佳作 気付くのをゆっくり待ってくれた母 人位 甘酒がゆっくりほぐすわだかまり 地位 一日の平和ゆっくり陽が包む 天位 方言がゆっくり解凍里の駅 軸吟 ゆっくりと歩いているのに酒が減る |
正 子 修 代 英 子 冨喜子 久仁子 宅 栄 初 恵 正 子 健 一 |
2019.12.19(木) 課題「マスク」 久仁子 選 |
佳作 お久しぶりマスク美人の目が笑う 佳作 参観日マスクの母が気にかかる 佳作 風邪もらい今日はマスクで聞き上手 佳作 花粉インフルいつもマスクよ君が居る 佳作 マスクに惚れたそれがそもそもミステイク 人位 難病の烙印マスクに沁む涙 地位 被災地のマスクの下に泥の汗 天位 目は笑い本音はマスクの下にある 軸吟 名キャッチャーマスクの中で名サイン |
英 子 操 陽 資 夫 清 泉 操 陽 正 子 宅 栄 修 代 久仁子 |
2019.12.19(木) 席題「無限」 互 選 |
4点句 薮医者は無限に薬ばかり出す 4点句 限られた資源だ無限とはいかぬ 5点句 嬰児の握り拳にある無限 5点句 卵焼きふうわり母の愛無限 6点句 許す気になったら空は無限大 6点句 無限ではないと嘆いている地球 6点句 ランドセル無限の夢を背に負って |
操 陽 正 子 礼 子 宅 栄 冨喜子 英 子 礼 子 |
2019.11.21(木) 課題「風鈴」 健一 選 |
佳作 思い出の南部風鈴北を恋う 佳作 風鈴は暑さを癒す応援歌 佳作 風鈴の澄んだ音色で暑気払い 佳作 旅みやげ風鈴求めた風の駅 佳作 ひと夏の恋に風鈴別れ告げ 地位 風鈴が忙しく鳴って黒い雲 人位 一夏の出来事風鈴秘めて鳴る 天位 火も風も抱いて風鈴熱い夏 軸吟 雷が怖くて風鈴動かない |
英 子 冨喜子 久仁子 資 夫 初 恵 礼 子 正 子 宅 栄 健 一 |
2019.10.21(木) 課題「指輪」 英子 選 |
佳作 秋本番指輪はずして野良仕事 佳作 指輪など無いが二人のロングラン 佳作 五十年燻し銀色ペアーリング 佳作 右手の指輪君の告白待っている 佳作 令和発愛は揺るがぬペア指輪 人位 発芽するころか指輪が光ってる 地位 子が呉れた夜店の指輪宝物 天位 指輪抜き女飛翔の紅を差す 軸吟 皺だらけの指で笑っている指輪 |
修 代 宅 栄 正 子 健 一 宅 栄 健 一 正 子 初 恵 英 子 |
2019.11.21(木) 席題「歩く」 互 選 |
4点句 歩いても追いつけません夢の中 5点句 おれなのか背中丸めた歩く影 5点句 幼子は一歩歩いて拍手され 5点句 自然体で歩こう空は鰯雲 7点句 百歳まで歩く覚悟のスクワット |
健 一 資 夫 修 代 宅 栄 正 子 |
2019.10.17(木) 課題「ゴキブリ」 健一 選 |
佳作 真夜中の悲鳴ゴキブリか妖怪か 佳作 ゴキブリ団子戸棚の隅で大あくび 佳作 ゴキブリが掴みそこねた手を笑う 佳作 ゴキブリだ宴の箸が凍りつく 佳作 人間の移動ゴキブリ大移動 人位 ゴキブリがやもめ暮らしに同居する 地位 ゴキブリが主となったゴミ屋敷 天位 偏差値の高いゴキブリ住みつかれ 軸吟 ゴキブリと覇権争いにらめっこ |
正 子 冨喜子 英 子 宅 栄 正 子 久仁子 初 恵 冨喜子 健 一 |
2019.10.17(木) 課題「靴」 修代 選 |
佳作 途中下車靴に秘密を握られる 佳作 残り火をスパーク老いの登山靴 佳作 懸命に生きてた父のちびた靴 佳作 大女優の意地が見えますピンヒール 佳作 傷心の重さで分かる靴の音 人位 優勝のゴール必死のスニーカー 地位 馴れた靴はいて余生の旅に出る 天位 靴の紐ゆるめ和解の席につく 軸吟 運動靴大地を踏みしめ闊歩する |
正 子 宅 栄 健 一 英 子 冨喜子 英 子 冨喜子 宅 栄 修 代 |
2019.10.17(木) 席題「海」 互 選 |
4点句 海は荒れ風は斜めに人を斬る 4点句 羊水の海で名曲聞かされる 5点句 陽が沈む海の波光は神の道 5点句 夕焼けをのみ込んでいる瀬戸の海 6点句 ITの海で溺れる夫婦船 6点句 物欲も失せて八十路の海は凪ぎ |
健 一 宅 栄 正 子 健 一 宅 栄 礼 子 |
2019.9.19(木) 課題「正解」 健一 選 |
佳作 正解の無い人生の下り坂 佳作 正解ではないが妥協する老いの知恵 佳作 正解を残し女の脱皮殻 佳作 菜園に挑む正解はない天仰ぐ 佳作 正解は求めていない猫の伸び 人位 何があってもすべて正解神の加護 地位 正解を急がぬ綿毛風に乗る 天位 正解はない黙黙筆を持つ 軸吟 正解を追いかけ穴に落っこちる |
初 恵 冨喜子 宅 栄 清 泉 資 夫 修 代 宅 栄 正 子 健 一 |
2019.9.19(木) 課題「限界」 冨喜子 選 |
佳作 限界の顔に美肌のコマーシャル 佳作 限界を悟り断捨離トライする 佳作 猛暑限界朝から騒ぐ蝉しぐれ 佳作 なまけ心限界の壁積み上げる 佳作 限界のトンネル風が覗き込む 人位 流れ星生命の限りいつか来る 地位 もう限界椿ポトリと時を知る 天位 限界へ女捨て身のルージュ引く 軸吟 限界と知りつつながら五七五 |
初 恵 英 子 英 子 修 代 宅 栄 英 子 正 子 宅 栄 冨喜子 |
2019.9.19(木) 席題花火」 互 選 |
3点句 花火輪に家族の顔が美しい 3点句 独りの夜郷愁誘う遠花火 3点句 被災地にどんと上がった大花火 3点句 夏まつり花火と彼女と白い指 4点句 打ち上げ花火この世の憂さもこなごなに 4点句 もみじ手の花火にカメラ忙しい 4点句 つなぐ手が花火の音で呼吸する 4点句 線香花火ポトリと命の火を落とす 6点句 花火師の気合が空に谺する 6点句 絵日記の花火笑顔が空に咲き |
正 子 健 一 英 子 資 夫 修 代 宅 栄 資 夫 初 恵 宅 栄 宅 栄 |
2019.8.22(木) 課題「追及」 健一 選 |
佳作 追及に五臓六腑が悲鳴あげ 佳作 追及に情絡ませるから修羅場 佳作 どうしても問わねばならぬ腑に落ちぬ 佳作 追及に美人虚飾の紅を差し 佳作 AIに追い詰められていくヒト科 人位 この言葉追及逃れのオブラート 地位 わだかまり解け追及の風が凪ぐ 天位 追及に無言を通す男の背 軸吟 追及が過ぎて火の粉が降りかかる |
冨喜子 正 子 正 子 初 恵 宅 栄 冨喜子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2019.8.22(木) 課題「激流」 礼子 選 |
佳作 激流を飲み込んでいる地平線 佳作 激流の世も遠くなり今は凪 佳作 激流を超えて大河は波立てず 佳作 胃カメラが激流の痕見逃さず 佳作 激流に耐えて大きな花咲かす 人位 激流も果ては静かな海になる 地位 激流を知らず尖ったままの石 天位 残り火を燃やし激流渡りきる 軸吟 激流を登る稚魚には夢がある |
健 一 英 子 正 子 宅 栄 冨喜子 修 代 正 子 冨喜子 礼 子 |
2019.8.22(木) 席題「ワイン」 互 選 |
4点句 仲違いワインに憂さを溶かし飲む 5点句 名月や僕は団子で妻ワイン 6点句 女二人ワイングラスに浮かぶ噓 6点句 ワイングラスの底で泣いてる挫折の日 |
修 代 宅 栄 正 子 宅 栄 |
今回は、永見心咲先生をお迎えして第3回くまやま・せと川柳の会合同句会を行いました。 | ||
2019.7.18(木) 課題「白」 健一 選 |
佳作 有無はない顔面蒼白にするカルテ 佳作 自分史の最終章が白いまま 佳作 追伸の余白にこめた恋の彩 佳作 選挙戦白手袋の中は黒 佳作 泥沼の身でも白蓮の高潔 人位 純白な寒の椿の自己主張 地位 百歳が過去を漂白して冥途 天位 白紙から出発令和の滑走路 軸吟 白か黒か結局グレーで決着を |
正 子 初 恵 れいこ かつみ 心 咲 千代子 ふじえ 宅 栄 健 一 |
2019.7.18(木) 課題「編む」 久仁子 選 |
佳作 心込め編んでは解く恋模様 佳作 偶然から絆を編んで今夫婦 佳作 歳の功心のひだを編み込んで 佳作 絆編む上手な母の糸さばき 佳作 句集編む浮かぶ師の面友の声 人位 腹を蹴る子へ二足目を編む至福 地位 赤い糸で編んだ夫婦の綾錦 天位 人生は迷いながらの模様編み 軸吟 脳トレで言葉を編んで楽しんで |
悦 子 修 代 玲 子 礼 子 清 泉 宅 栄 正 子 操 陽 久仁子 |
2019.7.18(木) 課題「笑う」 れいこ 選 |
佳作 笑いジワ増え家族の輪より丸く 佳作 物忘れ笑ってごまかす婆の知恵 佳作 世を癒す笑いと感謝二輪草 佳作 体重計私の吐息嘲笑う 佳作 でこぼこに笑う檸檬の青眩し 人位 効能は笑い薬と言っておく 地位 老いの坂笑って登る捻子を巻く 天位 度忘れを笑い飛ばしてどんと生き 軸吟 ボケボケと言い合い笑うて今日を |
久仁子 千代子 かつみ 至外余 心 咲 正 子 富貴子 英 子 れいこ |
2019.7.18(木) 席題「本物」 心咲 選 |
佳作 本物に近づく努力百までも 佳作 お値段も本物ですね大島紬 佳作 黙秘してDNAに裁かれる 佳作 よう生きた本物なのかヨーわからん 佳作 本物の仮面は家に置いて出る 人位 風みどりあなたの笑顔は本物だ 地位 本物か偽物なのか桐の箱 天位 命名の覚悟ができたパパの顔 軸吟 熟成の努力惜しまぬ樽の中 |
久仁子 操 陽 正 子 至外余 千代子 健 一 正 子 宅 栄 心 咲 |
2019.6.20(木) 課題「鏡」 健一 選 |
佳作 冒険を鏡が笑う試着室 佳作 人生の苦楽を共に古鏡 佳作 三面鏡開けて令和の風まとう 佳作 逆さ蒜山鏡のような水田に 佳作 虫眼鏡子らの鼓動が止まらない 人位 千変万化一期一会の万華鏡 地位 自画像の命をつなぐ鏡拭く 天位 拡大鏡が覗く奥歯にある本音 軸吟 終焉を迎える鏡拭いておく |
英 子 冨喜子 宅 栄 久仁子 宅 栄 礼 子 初 恵 正 子 健 一 |
2019.6.20(木) 課題「魅力」 玲子 選 |
佳作 魅力だった笑くぼも今は皺の中 佳作 美人より癒されるのは聞き上手 佳作 凛と生きる友の魅力に憧れる 佳作 歯に衣着せぬ彼女は魅力的 佳作 川柳の魅力に嵌り浮き沈み 人位 従順な子より小悪魔の方魅力的 地位 魅力ある年金くらしのはずだった 天位 鈍行の魅力景色が温かい 軸吟 年老いて人の魅力にホッとする |
礼 子 修 代 英 子 冨喜子 正 子 修 代 資 夫 冨喜子 玲 子 |
201.96.20(木) 課題「平凡」 互 選 |
3点句 平凡なままで終焉迎えたい 3点句 平凡に生きてはきたがゼロではない 3点句 平凡も磨けば光る玉になる 3点句 平凡に花鳥風月愛でて幸 3点句 平凡に生きてまだ夢持っている 3点句 無位無冠今日も妻から手弁当 4点句 平凡な土壌に夢の種発芽 4点句 平凡をふうわり堤玉子焼き 7点句 平凡に暮らして里の風になる 7点句 平凡で良し家族の靴揃う |
健 一 正 子 修 代 正 子 英 子 正 子 宅 栄 宅 栄 英 子 宅 栄 |
2019.5.16(木) 課題「雑踏」 健一 選 |
佳作 雑踏の夜桜抜けて月あかり 佳作 雑踏で恋のシグナル光ってる 佳作 喜怒哀楽雑踏の渦吸い込まれ 佳作 アナログの歩幅人込みで慈しむ 人位 雑踏の中で湧き出る孤独感 地位 雑踏にも真心という花が咲く 天位 雑踏の一人浮世の音を聴く 軸吟 雑踏の中で拾った恋ひとつ |
初 恵 宅 栄 冨喜子 初 恵 正 子 英 子 宅 栄 正 子 健 一 |
2019.5.16(木) 課題「許す」 宅栄 選 |
佳作 許したら心晴れやか山笑う 佳作 許すとは長い旅にて生まれくる 佳作 すっぴんを許す路地裏暖かい 佳作 弱肉強食許し許され生きている 佳作 秋祭り紙が許したコップ酒 人位 和の心許す心と同居する 地位 大いなる許し蓮の花開く 天位 忘却という逃げ道で許される 軸吟 力むこと捨てれば許すことばかり |
英 子 玲 子 操 陽 修 代 初 恵 礼 子 正 子 冨喜子 宅 栄 |
2019.5.16(木) 席題「広い」 互 選 |
4点句 スタートのカバンの夢は無限大 4点句 ブラックホール広い宇宙のミステリー 4点句 つまずいた先には母の広い海 5点句 マンネリに前頭葉を広くする 5点句 春眠の夢は広野を駆け巡る 5点句 溜息の向こうに広い空がある |
宅 栄 英 子 健 一 健 一 英 子 冨喜子 |
2019.4.18(木) 課題「交差点」 健一 選 |
佳作 交差点口角上げて青を待つ 佳作 オリンピックの平和を願う交差点 佳作 交差点牛の背染めて陽が昇る 佳作 まだ火種残る命の交差点 佳作 人生の明暗分ける交差点 人位 風のことばが行き交う過疎の交差点 地位 不意の雨彼と出会った交差点 天位 交差点点のあたりに棲む魔物 軸吟 救急車もそろりそろりと交差点 |
英 子 修 代 清 泉 初 恵 冨喜子 宅 栄 久仁子 正 子 健 一 |
2019.4.18(木) 課題「デジタル」 清泉 選 |
佳作 デジタルに亀の歩みは分からない 佳作 デジタルの波に乗ろうと稚魚の意地 佳作 デジタルですっぴんの顔暴かれる 佳作 デジカメがスマホに譲る旅写真 佳作 デジタル化波に漂う爺と婆 人位 デジタルの海にこぎ出す老いの脳 地位 デジタル化まだアナログが捨てられぬ 天位 デジカメに親子三代絆の輪 軸吟 遅ればせ地デジデジカメ喜寿傘寿 |
宅 栄 礼 子 健 一 英 子 正 子 宅 栄 英 子 初 恵 清 泉 |
2019.4.18(木) 席題「休肝日」 |
5点句 休刊日好物作る妻の愛 6点句 思いきり飲んだあしたは休館日 6点句 父さんがうろうろしてる休刊日 7点句 薄味の会話で終わる休肝日 |
英 子 健 一 英 子 宅 栄 |
2019.3.28(木) 課題「吹雪」 健一 選 |
佳作 紙吹雪舞って舞台は最高潮 佳作 初陣の勝利あっぱれ花吹雪 佳作 一陣の風桜吹雪に身をまかせ 佳作 吹雪の夜独りの部屋に鳴るスマホ 佳作 猛吹雪人も車もみな無口 人位 ゲレンデを吹雪魔性の山に変え 地位 花吹雪舞って名残りの春がゆく 天位 先見えぬ吹雪さまよう生命の炎 軸吟 吹雪でも視界良好タヌキの眼 |
英 子 宅 栄 修 代 英 子 初 恵 宅 栄 冨喜子 初 恵 健 一 |
2019.3.28(木) 課題「踏切」 健一 選 |
佳作 思いっきり踏み切り青い鳥になる 佳作 ローカル線踏切昔の顔でいる 佳作 K点を目指し踏み切り鳥となる 佳作 振り向かぬ踏切渡る愛の影 佳作 踏切が渡れず春の野を泳ぐ 人位 鈍行ときめ渡る踏切我が余生 地位 命の火灯す踏切鳴り止まず 天位 遮断機が下りる怨念断つように 軸吟 踏切で前の車の人を知る |
宅 栄 初 恵 正 子 初 恵 宅 栄 冨喜子 初 恵 正 子 資 夫 |
2019.3.28(木) 席題「驚く」 互 選 |
4点句 いつの間にか田んぼに街が生えていた 4点句 告発のペンの力に肝つぶす 4点句 本気なの総理トランプ平和賞 6点句 驚きを笑顔に変えた風の向き 6点句 封印を解けば遺産は寄付の二字 8点句 驚いた正論吐いて火の粉浴び |
英 子 宅 栄 清 泉 健 一 宅 栄 冨喜子 |
2019.2.21(木) 課題「淋しい」 健一 選 |
佳作 モカの香に引き寄せられる淋しい夜 佳作 淋しさを越え滋味に富む割烹着 佳作 子ら遠く女房と賀する餅二つ 佳作 淋しさを慰めている青い空 佳作 淋しさの極み乱調の冬の弦 人位 墨液に孤独を溶かし写経筆 地位 訃報入る悼む窓辺に降る氷雨 天位 旅立ちへなお深くなる冬銀河 軸吟 母さんの柩も冷えて淋しい夜 |
冨喜子 宅 栄 清 泉 礼 子 正 子 宅 栄 英 子 正 子 健 一 |
2019.2.21(木) 課題「運命線」 健一 選 |
佳作 心の窓運命線を太くする 佳作 愛は無限くよくよするな運命線 佳作 笹舟で運命線に逆らわず 佳作 天命を信じ私の彩で咲く 佳作 長寿社会運命線もゴムも伸び 人位 運命線ここから先の夕霞 地位 運命線を外れて亀のマイペース 天位 明日にまだ燃えるものあり運命線 軸吟 運命線に沿うて寿命が伸びてくる |
礼 子 冨喜子 正 子 冨喜子 宅 栄 正 子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2019.1.17(木) 課題「満月」 健一 選 |
佳作 満月に源氏の君もお出ましか 佳作 残業の窓に満月来て覗く 佳作 満月の海で生命の鼓動聴く 佳作 満月を過るは魔女か冬の天 佳作 満月に吼える狼私も 人位 被災地の闇へ大きな月が出る 地位 いい湯だな満月二つ露天風呂 天位 満月の兎世情の裏を見る 軸吟 満月に抱かれ静かに酒を飲む |
冨喜子 正 子 宅 栄 正 子 正 子 英 子 礼 子 冨喜子 健 一 |
2019.1.17(木) 課題「カラス」 健一 選 |
佳作 作物を荒らすカラスと知恵比べ 佳作 渋滞の街でカラスの生活史 佳作 カラスにも七羽の子が居る見逃そう 佳作 種を蒔く上からカラスに見下され 佳作 カラス鳴き不安がよぎる里の朝 人位 はぐれカラス山の古巣で羽たたむ 地位 田で群れて家族会議か冬がらす 天位 空中戦を阿吽で制すペアガラス 軸吟 柿たわわ過疎のカラスは目もくれぬ |
礼 子 宅 栄 正 子 礼 子 英 子 冨喜子 正 子 宅 栄 健 一 |
2019.1.17(木) 席題「落葉」 互選 |
3点句 リハビリだと今朝も精出す落葉掃き 3点句 落葉道母のぬくもり貰う道 3点句 畑の土落葉血となり肉となる 3点句 風に舞うイチョウの葉っぱ魔女のよう 3点句 潔く散ってゆきたい落葉です 5点句 風は多角落葉の舞いを振り付ける 5点句 次世代へ命預けて落ち葉散る 5点句 落葉散る私の迷い消すように 6点句 くすぶった心投げ込み落葉焚く |
英 子 健 一 礼 子 資 夫 英 子 英 子 宅 栄 礼 子 冨喜子 宅 栄 |
今回は、熊山公民館で「くまやま川柳会」の皆さんと合同例会を行いました。 力作をご覧くださいませ。 | ||
2018.12.20(木) 課題「愚痴」 健一 選 |
佳作 愚痴ひとつ言えずに散った若桜 佳作 朝は愚痴夕には感謝海もなぎ 佳作 老いのぐちひとりつぶやく秋の空 佳作 愚痴吐いて済んだ大気を吸う五感 佳作 老いの愚痴優しい風に拾われる 人位 今日の愚痴拾ってくれる赤ワイン 地位 愚痴詰めたリュックで登山青い空 天位 節くれた指には咲かぬ愚痴の花 軸吟 サンマ焼く私の愚痴を消すように |
至外余 かつみ 初 恵 宅 栄 冨喜子 英 子 礼 子 宅 栄 健 一 |
2018.12.20(木) 課題「スマホ」 正子 選 |
佳作 百歳の指鮮やかにスマホ繰る 佳作 掌の孤独な宇宙スマートフォン 佳作 核家族スマホがつなぐ昨日今日 佳作 散歩道スマホはポッケ深呼吸 佳作 スマホから何でだろうが増殖し 人位 ぞろぞろとスマホの列に貌がない 地位 メール打つ手を止め母の介護する 天位 スマホ打つ指が加齢に立ち向かう 軸吟 ガラケーがスマホに遠慮して撮す |
宅 栄 初 恵 久仁子 修 代 資 夫 心 咲 資 夫 英 子 正 子 |
2018.12.20(木) 課題「あかね空」 かつみ 選 |
佳作 被災地のあかねの空が目にしみる 佳作 生きる者休息せよとあかね空 佳作 あかね空明日への想い聞いている 佳作 野良の妻美人に仕立てあかね空 佳作 あかね空飛び去る鳥が溶けていく 人位 あかね空枯れた私を朱に染める 地位 終章にひときわ映える茜空 天位 あかね空残照燃やす女の炎 軸吟 完走の感謝広がるあかね空 |
心 咲 悦 子 ゆり子 宅 栄 久仁子 英 子 心 咲 初 恵 かつみ |
2018.12.20(木) 課題「実(じつ・み)」 心咲 選 |
佳作 フラスコの底実験の夢が咲く 佳作 山の錦木の実優しい秋の風 佳作 秋色をいっぱい詰めて柿実る 佳作 赤い実を食べたカラスが帰らない 佳作 花も実も豊かな土に感謝する 人位 足音の度数で実る朝日米 地位 実印を握りしゃきっと生きている 天位 実力者らしい黙って睨んでる 軸吟 一音で落ちる椿も実を残す |
宅 栄 初 恵 英 子 健 一 冨喜子 正 子 操 正 子 心 咲 |
2018.11.15(木) 課題「清流」 健一 選 |
佳作 父と子の清流竿に虹の彩 佳作 清流は里の歴史を語り継ぐ 佳作 清流に思い出流し今を生き 佳作 清流を生み出す母の深い森 佳作 散る紅葉清き流れに身を任せ 人位 清流に洗われ心丸くなる 地位 フラダンスが得意清流の水中花 天位 清流に孤独な月の水鏡 軸吟 清流で釣った魚は美人です |
宅 栄 操 修 代 礼 子 冨喜子 礼 子 正 子 初 恵 健 一 |
2018.11.15(木) 課題「返事」 正子 選 |
佳作 秋日和いい返事きてバスに乗る 佳作 バージンロード父の返事は腕の中 佳作 聞き上手オウム返しとうなずきで 佳作 はいという返事強要してたママ 佳作 老い二人忘れたころに返事来る 人位 期待した返事で空が晴れて来た 地位 求愛ダンスあの手この手で待つ返事 天位 今はもう届かぬ返事曼珠沙華 軸吟 今朝も又遺影に返事待っている |
英 子 宅 栄 修 代 礼 子 初 恵 礼 子 宅 栄 英 子 正 子 |
2018.11.15(木) 席題「振り向く」 互 選 |
4点句 振り向くとだあれもいない風の私語 4点句 ベルが鳴る振り向くまいと目に涙 4点句 振り向けば出直せるよと亡母の風 4点句 振り向けば誤作動ばかり老い二人 5点句 振り向いた視線の先にある希望 5点句 見た顔だしばし振り向き記憶追う 5点句 空耳かふり向く先に千の風 6点句 曲り角孫が振り向き投げキッス |
健 一 冨喜子 宅 栄 宅 栄 英 子 礼 子 正 子 英 子 |
2018.10.18(木) 課題「森」 健一 選 |
佳作 深い森真夏の太陽知らぬ苔 佳作 挫折の日森林浴に身を沈め 佳作 森の匂を袋に詰めてお見舞いに 佳作 子育ての森から見える青い空 佳作 森に来て森の静寂持ち帰る 人位 古里の森に孤独をおいてくる 地位 森林浴体の細胞芽吹く音 天位 秋風の森へ五感を解き放つ 軸吟 森からの便りを下げて鳩の群れ |
礼 子 宅 栄 久仁子 修 代 冨喜子 初 恵 正 子 英 子 健 一 |
2018.10.18(木) 課題「太い」 久仁子 選 |
佳作 励ましの言葉は太い文字で書く 佳作 太い足今ファッションで甦る 佳作 補聴器が絆を太くしてくれる 佳作 無一物太い絆が命綱 佳作 雑草のせい比べだが根は太い 人位 ウエストをふんわり隠す服を選る 地位 晩成を信じて母は動じない 天位 どん底で絆の太さ見えてくる 軸吟 失敗を積み上げ心太くなる |
英 子 健 一 冨喜子 正 子 宅 栄 英 子 宅 栄 修 代 久仁子 |
2018.10.18(木) 席題「喫茶店」 互 選 |
4点句 友たむろ老いを忘れる喫茶店 5点句 モーニング肩を寄せ合う老い二人 5点句 スマホ手にコーヒー二つ冷めてゆく 7点句 ホットコーヒー枯れた心に灯をともす |
久仁子 清 泉 正 子 冨喜子 |
2018.9.20(木) 課題「盆踊り」 健一 選 |
佳作 盆踊りの余韻へ虫のコンサート 佳作 笛太鼓過疎も色めく盆踊り 佳作 被災地に慰霊を込めて盆踊り 佳作 盆踊り熱気の中に花が咲く 佳作 毛細血管の先まで燃える盆踊り 人位 死の淵も歩いて今宵踊る盆 地位 星を背に心一つに踊りの輪 天位 めいめいの闇に消えてく盆踊り 軸吟 盆踊り男悩ます妖しい手 |
宅 栄 正 子 久仁子 久仁子 宅 栄 正 子 冨喜子 初 恵 健 一 |
2018.9.20(木) 課題「握り飯」 英子 選 |
佳作 にぎり飯天気予報を聞いてから 佳作 笑い顔中心にある握り飯 佳作 被災地の笑顔を結ぶ握り飯 佳作 母さんの形でうまい握り飯 佳作 新米のお握り里を炊き上げる 人位 幸せかーい谺と食べるにぎり飯 地位 苦も楽も握り込んでる握り飯 天位 新米のおにぎり里を噛みしめる 軸吟 被災地の涙と汗へ握り飯 |
初 恵 資 夫 宅 栄 健 一 冨喜子 正 子 健 一 宅 栄 英 子 |
2018.9.20(木) 席題「賛成」 互 選 |
5点句 母さんはいつも私の賛成派 6点句 賛成へ意外な風が味方する 7点句 賛成をしてから悩み深くなる |
礼 子 宅 栄 正 子 |
2018.8.16(木) 課題「想い出」 健一 選 |
佳作 想い出は眠れぬ夜に効くサプリ 佳作 ふるさとの想い出野山語りかけ 佳作 想い出は生きた証の宝物 佳作 壁の傷兄の鬼面が甦る 佳作 追憶に浸る独り居遠花火 人位 想い出を断捨離すれば風ひとつ 地位 眠られず思い出すのは母の笑み 天位 セーラー服一途な胸に咲いた花 軸吟 想い出がいっぱい母の握り飯 |
英 子 礼 子 礼 子 正 子 英 子 宅 栄 修 代 冨喜子 健 一 |
2018.8.16(木) 課題「響く」 冨喜子 選 |
佳作 打てば響く破れ太鼓はまだ健在 佳作 父の一音胸に響いて今がある 佳作 貧しくも心に響く友が居る 佳作 味のある夫婦でいつも響き合う 佳作 普段着のことば心に良く響く 人位 傷心のピアノ再起の音が響く 地位 響いてる歌を心の糧に生き 天位 響かせてはならぬ軍靴の揃う音 軸吟 ありがとう心に響く句に出逢い |
正 子 久仁子 清 泉 健 一 宅 栄 宅 栄 健 一 正 子 冨喜子 |
2018.8.16(木) 席題「駅」 互 選 |
4点句 ふる里のホームに母の小さな背 4点句 傷心の私に駅の発車ベル 4点句 ふる里の風が乗り降り無人駅 5点句 シナリオ無し各駅停車の我が余生 5点句 善人の顔で駅から吐き出され 6点句 途中下車極楽行きに乗りかえる |
初 恵 健 一 宅 栄 富貴子 健 一 正 子 |
2018.7.19(木) 課題「過去」 健一 選 |
佳作 過去捨てた最終章の句読点 佳作 忘れたい過去がこの胸ノックする 佳作 古傷も今があるからすべて良し 佳作 湯けむりが過去のロマンを連れてくる 佳作 マフラーの編み目にたまる過去の恋 人位 過去辿るふるさとの風温かい 地位 過去の罪胃の底で鳴く冬のせみ 天位 昭和史のページをめくる音静か 軸吟 栄光は過去今は淋しく渡る橋 |
初 恵 英 子 修 代 英 子 宅 栄 礼 子 宅 栄 冨喜子 健 一 |
2018.7.19(木) 課題「点」 礼子 選 |
佳作 良い点をほめて伸ばして欲しかった 佳作 頂点への近道はないかたつむり 佳作 原点に戻るとちいさな星でした 佳作 弱点を補い合って共白髪 佳作 妥協点の底でつかんだ明日の鍵 人位 行き詰まり見栄捨てて打つ句読点 地位 点と点結ぶと丸い顔になる 天位 母となる始点輝く母子手帳 軸吟 仕舞風呂今日を採点明日へ向く |
資 夫 宅 栄 健 一 英 子 宅 栄 修 代 健 一 宅 栄 礼 子 |
2018.7.19(木) 席題「反省」 互 選 |
3点句 人生は反省ばかり水を呑む 3点句 反省を包んでくれる青い月 4点句 反省を重ね笑顔の明日にする 4点句 軽い口反省すれど動く口 4点句 反省へ心の余白空けてある 4点句 反省のつもりに意地が邪魔をする 5点句 反省をしたなひと皮むけた顔 5点句 反省の涙絆を縫い直す |
健 一 英 子 宅 栄 清 泉 英 子 冨喜子 宅 栄 宅 栄 |
一月遅れで例会結果をお届けしていますが、先月、せと・くまやまの合同例会を開催しました。 どちらの教室も健一先生が指導者ですが、この日は、席題選者に永見心咲先生をお迎えし楽しく充実した 例会となりました。 課題が多いので三才のみご披露します。 お世話になりました心咲先生はじめ皆様に厚く御礼申し上げます。 |
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2018.6.21(木) 課題「笑う」 初恵 選 |
人位 好きだよと言えば笑うに決まってる 地位 笑い皺泣きたい時もありました 天位 笑う娘のリボンひらひら蝶になる 軸吟 立ち話笑いのリズム絶好調 |
至外余 清 泉 英 子 初 恵 |
2018.6.21(木) 課題「和解」 健一 選 |
人位 妥協したあたりで風がないでくる 地位 空も海も飲み込む腹でする和解 天位 深爪の痛みが続く和解策 軸吟 母の涙をたっぷり吸うて和解する |
冨喜子 正 子 心 咲 健一 |
2018.6.21(木) 課題『ブランコ」 至外余 選 |
人位 ブランコに帽子が一つ春の宵 地位 ブランコに忘れた青い夏帽子 天位 誰もいないブランコ揺らす風ポエム 軸吟 鉄献上跡に記念樹桜さく |
正 子 初 恵 英 子 至外余 |
2018.6.21(木) 席題「みどり」 心咲 選 |
人位 新緑にピカピカ光るランドセル 地位 人生の岐路でみどりの風誘う 天位 トロッコで行く山並みの風みどり 軸吟 革命はみどりクーデターは真っ赤 |
礼 子 健 一 至外余 心 咲 |
2018.5.17(木) 課題「平和」 健一 選 |
佳作 和と輪とで平和空気が澄んでくる 佳作 我が家には我が家の色のある平和 佳作 胸中の銃などとうに捨て平和 佳作 ゆるぎない平和への鍵問い続け 佳作 一日の平和ゆっくり陽が包む 人位 補聴器が拾う平和な春の音 地位 まな板のくぼみ平和な音がする 天位 ああ平和なのに軍靴の音幽か 軸吟 核や武器捨てるとやがてくる平和 |
礼 子 冨喜子 宅 栄 正 子 初 恵 冨喜子 宅 栄 正 子 健 一 |
2018.5.17(木) 課題「咲く」 修代 選 |
佳作 咲かせたい花あり八十路種を蒔く 佳作 散ることを知らず造花咲き誇る 佳作 目に見えぬいのちを抱き花開く 佳作 今生を見事咲き切り落ち椿 佳作 徘徊の母へ咲いてる彼岸花 人位 生涯の花は心の奥に咲く 地位 呑みこんだ言葉折れない花咲かせ 天位 散り際の美学桜の持つ矜持 軸吟 こだわりを断ち私の彩で咲いてみる |
冨喜子 正 子 初 恵 正 子 健 一 冨喜子 宅 栄 正 子 修 代 |
2018.5.17(木) 席題「プライド」 互 選 |
3点句 プライドを捨てて軽々八十路坂 3点句 プライドがなんだ僕には酒がある 3点句 プライドの塊乾いた音がする 3点句 プライドが八十路の腰を支えてる 3点句 プライドがあって正論曲げられぬ 3点句 プライドを捨てて笑顔の花が咲く 4点句 引き際の美学プライド邪魔をする 4点句 プライドを捨てたかおじぎ深くなる 4点句 プライドがあるから老女化粧する 5点句 プライドが邪魔し階段降りられぬ |
冨喜子 健 一 正 子 初 恵 宅 栄 久仁子 冨喜子 宅 栄 英 子 正 子 |
2018.4.19(木) 課題「部屋」 健一 選 |
佳作 プライドを捨てた部屋から羽化加速 佳作 部屋の中咲いて春呼ぶ梅の花 佳作 日脚伸び友待つ部屋に梅一輪 佳作 部屋ないが心の部屋は夢無限 佳作 色あせた金魚二匹の宇宙船 地位 巣立ちした子の部屋思い出が眠る 人位 恵まれた部屋で背中にある荒野 天位 華やかな部屋に孤独な女の炎 軸吟 ふるさとの部屋に残したピンク色 |
宅 栄 敏 正 子 宅 栄 初 恵 正 子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2018.4.19(木) 課題「一番」 れいこ 選 |
佳作 待望のデート実現大一番 佳作 人間の心の一番教えられ 佳作 一番になりそれからはガチガチに 佳作 脳活の効き目一番大売出し 佳作 此処一番ここぞと妻の底力 人位 ファースト風吹くから軋む万国旗 地位 平凡な幸せ朝の一番茶 天位 一番になった途端に逃げる番 軸吟 春一番日本国中大荒れに |
礼 子 資 夫 久仁子 冨喜子 英 子 正 子 英 子 礼 子 れいこ |
2018.4.19(木) 席題「芽」 互 選 |
4点句 芽吹く草此畜生と農日記 5点句 下書きの多さ不屈の夢発芽 5点句 小さな芽がブツブツ言ってる温暖化 5点句 グチの芽は出さぬようにと亡母の風 7点句 晩学の新芽ゆっくり春に伸び |
冨喜子 宅 栄 健 一 宅 栄 宅 栄 |
2018.3.15(木) 課題「新築」 健一 選 |
佳作 苦節十年念願成った地鎮祭 佳作 新築に古い仏壇鎮座する 佳作 新築に若い二人の夢芽ぶく 佳作 新築へ家族それぞれ紡ぐ夢 佳作 新築を目指す財布の深い底 人位 新築の家で二人の夢発酵 地位 新築の窓に未来が透き通る 天位 青い鳥が舞う新築の窓明かり 軸吟 新築の城へ出入りをする子猫 |
正 子 修 代 初 恵 英 子 礼 子 礼 子 宅 栄 正 子 健 一 |
2018.3.15(木) 課題「揺れる」 宅栄 選 |
佳作 ピノキオの鼻揺れている嘘でしょう 佳作 酒ほろり豆腐もほろり湯気に揺れ 佳作 ペアルック家族で揺れる物干し場 佳作 揺れ動く心をつかんだ母の愛 佳作 豪雪の下で揺れてる地の息吹 人位 地平線の彼方で揺れる根なし草 地位 小刻みに揺れる罪状の白か黒 天位 揺れ惑う心に支柱くれた母 軸吟 未来図が揺れる心の捻子を巻く |
正 子 英 子 資 夫 冨喜子 初 恵 健 一 正 子 礼 子 宅 栄 |
2018.3.15(木) 課題「消える」 互 選 |
5点句 大失態消え入りそうな膝を抱く 5点句 消しゴムで消したい過去を持ち歩く 6点句 雪消えて春の息吹がキックオフ 6点句 憤りも不安も消える母の胸 7点句 いい夢は消えない様にラップする |
正 子 冨喜子 英 子 宅 栄 冨喜子 |
2018.2.15(木) 課題「ミサイル」 健一 選 |
佳作 恋敵にミサイル抱いて体当たり 佳作 ミサイルは人の理性も狂わせる 佳作 魔法かけミサイルつぶす夢を見た 佳作 ミサイルを抱いて二階の反抗期 佳作 ストレスに妻はミサイル高く上げ 人位 ミサイルの脅威街中不整脈 地位 ミサイルに平和を乗せて飛ばしたい 天位 ミサイルが何だ無心の作業服 軸吟 ミサイルが同胞の空まっぷたつ |
久仁子 れいこ 冨喜子 宅 栄 初 恵 正 子 敏 宅 栄 健 一 |
2018.2.15(木) 課題「亭主」 敏 選 |
佳作 妻元気亭主留守番カレーの日 佳作 わが亭主昔夜遊び今徘徊 佳作 本当は亭主留守だと大困り 佳作 呑み助の亭主支える細い腕 佳作 円満の秘訣留守と決めている亭主 人位 熱燗で亭主ご機嫌頼み事 地位 半分は自慢亭主の棚卸し 天位 風雪を越え亭主から春切符 軸吟 手の内で亭主泳がす妻の業 |
初 恵 冨喜子 久仁子 健 一 正 子 礼 子 正 子 宅 栄 敏 |
2018.1.2.15(木) 席題「パン」 互 選 |
4点句 パン好きの子供に遠くなる稲穂 4点句 パンを焼く匂いが起こす冬の朝 4点句 やさしさに触れて膨らむミルクパン 4点句 新婚のトースト愛が焼き上がる 5点句 パン食より妻の味噌汁温かい 6点句 パン生地をこねる母の手愛もこね |
健 一 英 子 正 子 宅 栄 礼 子 宅 栄 |
2018.1.11(木) 課題「闇」 健一 選 |
佳作 深い闇心やさしい灯をもらう 佳作 光と闇背中合わせを日々遡上 佳作 流れ星願いを乗せて闇に消え 佳作 闇抱いてそっと微笑むシクラメン 佳作 寒椿ポトリ一寸先は闇 人位 闇の中少女に帰り聴くショパン 地位 反省の棘が闇夜に来てつつく 天位 女の闇ゆっくり溶かすバラの風呂 軸吟 深い闇ふり切るように流れ星 |
礼 子 正 子 修 代 英 子 正 子 英 子 正 子 宅 栄 健 一 |
2018.1.11(木) 課題「雑音」 健一 選 |
佳作 雑音を拾わぬ補聴器で世を渡る 佳作 雑音を活力剤にして奮起 佳作 さまざまな雑音拾う師走風 佳作 雑音を選別してる脳回路 佳作 野次馬が多すぎ真相遠くする 人位 雑音をくるんで捨てる里の川 地位 雑音も投げ入れて煮る独り鍋 天位 雑音に惑わされている根無草 軸吟 雑音が多い都会の吹きだまり |
冨喜子 宅 栄 初 恵 礼 子 正 子 宅 栄 英 子 礼 子 健 一 |
2017.12.21(木) 課題「蓋」 健一 選 |
佳作 自分史を熟成している落としぶた 佳作 過去の蓋あいて縺れた赤い糸 佳作 間違えた蓋が意外とよく似合う 佳作 落日のロマンを乗せた無蓋貨車 佳作 子らの夢こぼさぬ母の落とし蓋 人位 丁度合う蓋を探して続く旅 地位 もう泣いて良いよと蓋が緩みだす 天位 蓋をしても疑惑の匂いまとい付く 軸吟 相撲取り蓋ができない程デカい |
初 恵 敏 修 代 英 子 宅 栄 礼 子 心 咲 正 子 健 一 |
2017.12.21(木) 課題「罪」 清泉 選 |
佳作 女子会は男の罪で盛り上がる 佳作 嘘つくと罰が当たると祖母の声 佳作 罪つくり恋路邪魔する雲の月 佳作 老親へ無沙汰するのも罪のうち 佳作 染みのあと罪の匂いのする日記 人位 ひと夏の微罪コスモス風に揺れ 地位 微罪ひとつ埋めて静かに雪が降る 天位 奔放に広げた羽にある微罪 軸吟 罪ひとつ抱えて密かに闇に座す |
英 子 敏 敏 英 子 正 子 初 恵 正 子 心 咲 清 泉 |
2017.12.21(木) 席題「窓」 互選 |
4点句 残業の足を窓の灯元気づけ 4点句 少年の孤独に愛の窓開く 5点句 窓開けりゃ喜怒哀楽の陽が昇る 6点句 心の窓開けて世間の風を読む |
宅 栄 初 恵 冨喜子 修 代 |
2017.11.30(木) 課題「北風」 健一 選 |
佳作 北風が地球の未来脅かす 佳作 弱音吐く背を北風が叱咤する 佳作 北風さけて紆余曲折という迷路 佳作 北の大地丹頂の声風を切る 佳作 鳴く虫の声も途絶えて北の風 人位 北風を制し孤独な風を抱く 地位 流氷に女の孤独きしむ音 天位 虎落笛おとぎ話が咲く囲炉裏 軸吟 北風をいっぱい吸うてタコ踊り |
れいこ 英 子 礼 子 初 恵 敏 宅 栄 初 恵 正 子 健 一 |
2017.11.30(木) 課題「許す」 健一 選 |
佳作 一つ許し二つ許して黄昏る 佳作 結び目をゆるめ後期のおつき合い 佳作 許し合い八十路を登る老い二人 佳作 許せない胸持て余す冬の薔薇 佳作 赦すとは心豊かに生きる知恵 地位 ライバルと握手をかわし荷をおろす 人位 偽りを許さぬ母の千里眼 天位 古里に山河心を許す友 軸吟 愛憎の流れ許して共に生き |
正 子 冨喜子 敏 英 子 れいこ 冨喜子 礼 子 清 泉 初 恵 |
2017.11.30(木) 課題「化粧」 互 選 |
5点句 婚礼の鯛もあでやか化粧塩 5点句 化粧などせずとも野良の妻光る 6点句 おしゃれする夢はまだある化粧水 9点句 化粧完了後はしばらくしっぽ隠すだけ |
宅 栄 宅 栄 英 子 正 子 |
2017.10.19(木) 課題「磨く」 健一 選 |
佳作 古里の宝を磨き村おこし 佳作 いぶし銀磨いてキラリ芸の道 佳作 人間の器磨けば母の彩 佳作 磨けたか磨けてないか黄昏る 佳作 センサーを磨いて拾う風の私語 人位 脇役も主役もこなし自己磨き 地位 磨いても落ちない過去の深い傷 天位 捨て石を磨き不動の岩となる 軸吟 光るかもしれぬあなたを磨いてる |
資 夫 敏 宅 栄 正 子 宅 栄 冨喜子 敏 宅 栄 健 一 |
2017.10.19(木) 課題「鳩」 正子 選 |
佳作 止まり木のビールの泡に群れる鳩 佳作 ハトポッポの歌が昔を偲ばせる 佳作 核の恐怖どこ吹く風と鳩の群れ 佳作 鳩の国一羽の鷹で大騒ぎ 佳作 公園で老人と鳩ひなたぼこ 人位 鳩までも豆を食べない平和ボケ 地位 鳩が飛ぶ地球に平和来るように 天位 隼へ鳩のリーダー危機管理 軸吟 折鶴も鳩も平和の木で宿る |
初 恵 久仁子 英 子 敏 修 代 健 一 資 夫 宅 栄 正 子 |
2017.10.19(木) 席題「海」 互 選 |
5点句 潮風を吸ってストレス吐いてゆく 6点句 情報の海でおぼれる地球人 6点句 出世魚潮の流れに逆らわず 8点句 満月を飲み込んでいる深い海 |
冨喜子 英 子 正 子 健 一 |
2017.9.21(木) 課題「手紙」 健一 選 |
佳作 はみ出てる桃の絵手紙暑気払い 佳作 赤トンボ野風の便り乗せて来る 佳作 思い出の風と一緒に友の文 佳作 闘病の友に初秋の花便り 佳作 亡き母に手紙書きたい独りの夜 人位 絵手紙は心の色がにじみ出る 地位 焼き捨てる手紙夕陽が来て泳ぐ 天位 パソコンの手紙心を欲しがらぬ 軸吟 母さんの手紙はいつも涙色 |
修 代 宅 栄 冨喜子 正 子 礼 子 資 夫 正 子 宅 栄 健 一 |
2017.9.21(木) 課題「傘」 久仁子 選 |
佳作 ずぶ濡れの心生け捕る母の傘 佳作 核の傘借りる予約にある不安 佳作 相合傘書いては消した青春期 佳作 傘一つ肩を寄せ合う恋つばめ 佳作 夕立ちにいっせいに咲く傘の花 人位 一本の傘へ家族が丸くなる 地位 湯煙へ小粋駒下駄蛇の目傘 天位 傘立てが喜怒哀楽の雫受け 軸吟 降り続き傘のいらない日が欲しい |
宅 栄 礼 子 礼 子 敏 初 恵 健 一 清 泉 宅 栄 久仁子 |
20179.21(木) 席題「童話」 互 選 |
5点句 裏声を混ぜて童話の読み聞かせ 5点句 童話から世界に羽ばたく夢もらい 5点句 猿がいて童話のような過疎に住む 5点句 子の胸でグリム童話が発芽する 6点句 昆虫記なぜどうしてが止まらない 7点句 母さんの童話途中で消えてくる |
英 子 初 恵 宅 栄 正 子 宅 栄 健 一 |
2017.8.17(木) 課題「貧乏神」 健一 選 |
佳作 貧乏神笑顔でかわす母の意地 佳作 貧乏神道楽が好き酒も好き 佳作 人間が貧乏神に罪を着せ 佳作 貧乏神心ひとつで幸せに 佳作 貧乏神器用な神を連れて来る 人位 振り向くな貧乏神がついて来る 地位 隙間風貧乏神も紛れ込む 天位 貧乏神の視野に入りそう走らねば 軸吟 貧乏神に内緒話を覗かれる |
英 子 英 子 宅 栄 修 代 初 恵 敏 礼 子 正 子 健 一 |
2017.8.17(木) 課題「咲く」 英子 選 |
佳作 寄り添うて咲いてひまわりあたたかい 佳作 バラが咲く恋の予感の曲がり角 佳作 清濁を飲み咲き誇る曼珠沙華 佳作 踏まないで私もいつかは咲いてみる 佳作 ぺんぺん草咲く廃屋にあるドラマ 人位 やがて咲く大地にしっかり種を蒔く 地位 たおやかに咲いて紅差す花の芯 天位 いつか咲く大器晩成子の寝顔 軸吟 ひとよ夜の夢月下美人に酔いしれる |
健 一 初 恵 宅 栄 冨喜子 礼 子 健 一 正 子 初 恵 英 子 |
2017.8.17(木) 席題「苦手」 互 選 |
3点句 苦手から大樹を目指す風を抱く 3点句 苦手だと歩み止めたら後はない 3点句 秀才の苦手に一つ安堵する 4点句 ライバルが苦手ばかりを突いてくる 4点句 宴会は苦手静かに星に酔う 5点句 美人だが料理苦手な嫁が来る 5点句 嫌いとも言えず苦手と言っておく |
宅 栄 礼 子 正 子 健 一 宅 栄 初 恵 正 子 |
2017.7.20(木) 課題「蜂」 健一 選 |
佳作 定年で羽音休める花のかげ 佳作 廃屋の軒占拠するスズメ蜂 佳作 蜜を吸い受粉の蜂に花感謝 佳作 人間のエゴへ蜜蜂無言です 佳作 蜜蜂が群れて春呼ぶレンゲ草 人位 逆襲の毒もつ蜂が持つ捨て身 地位 蜂の一刺しヒト科も胸に銃を持つ 天位 ネオン街働き蜂の蜜狙い 軸吟 蜂のひとさし美人の針にまたやられ |
資 夫 久仁子 修 代 英 子 敏 正 子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2017.7.20(木) 課題「笑顔」 健一 選 |
佳作 在りし日の笑顔に涙する喪服 佳作 笑の種蒔いて笑顔が咲き乱れ 佳作 逆境にめげず生き抜くいい笑顔 佳作 笑顔だけ残し雑念茹でこぼす 佳作 百羅漢居並ぶ顔に笑み返す 人位 赤ちゃんの笑顔に憂さが溶けてゆく 地位 うそついた時から笑顔歪んでる 天位 心の窓開けて笑顔の風入れる 軸吟 この笑顔ほんものらしい水ぬるむ |
英 子 久仁子 英 子 宅 栄 正 子 修 代 久仁子 礼 子 健 一 |
2017.7.20(木) 席題「嘘」 互 選 |
4点句 嘘ひとつ時計の針が進まぬ夜 4点句 何かある優しいあなたが嘘をつく 5点句 嘘などない汗にまみれた作業服 5点句 母の眼は嘘発見器と威名あり 10点句 一歩ずつ亀の歩幅に嘘はない |
宅 栄 英 子 宅 栄 久仁子 健 一 |
2017.6.15(木) 課題「合図」 健一 選 |
佳作 空気読み心の合図風を呼ぶ 佳作 さあ巣立て親の合図が張りつめる 佳作 あの合図私だったと悔やまれる 佳作 しっかりと生きます合図来るまでは 佳作 咳払い一つ忖度して帰る 人位 笑顔笑顔今朝も鏡が合図する 地位 発車笛響く新緑の無人駅 天位 終着駅合図は遠い風の音 軸吟 妻からの合図遮る深い海 |
初 恵 宅 栄 冨喜子 英 子 正 子 英 子 正 子 初 恵 健 一 |
2017.6.15(木) 課題「鯉のぼり」 礼子 選 |
佳作 三世代の希望をはらむ鯉のぼり 佳作 ありがたい過疎に希望の鯉のぼり 佳作 少子化の波に飲まれた鯉のぼり 佳作 こいのぼりじいじもばあばも泳ぎたい 佳作 鯉のぼり風も大気も未来形 人位 鯉のぼりテレビの中の風物詩 地位 デパ地下の通路で泳ぐ鯉のぼり 天位 逆風も追い風も飲み鯉悠悠 軸吟 鯉のぼり風とたわむれ空を舞う |
英 子 正 子 英 子 清 泉 宅 栄 英 子 宅 栄 正 子 礼 子 |
2017.6.15(木) 席題「岬」 互 選 |
4点句 淋しさを誘う岬の風の色 4点句 佇めば岬の風はただ無慈悲 5点句 ボブディラン浸みる岬の喫茶店 5点句 岬に立てば心のとげも海に解け 6点句 百態の海のドラマを呑み岬 6点句 岬に立ち命の音を波に聞く |
久仁子 正 子 英 子 礼 子 宅 栄 冨喜子 |
2017.5.18(木) 課題「誤算」 健一 選 |
佳作 電池切れ私の誤算リセットす 佳作 大器晩成信じ育てた芽が出ない 佳作 五十年誤算だったか赤い糸 佳作 誤算だと分かり心に灯がともる 佳作 大誤算噛みしめ明日の糸切り歯 人位 子は継がず美田誤算の枯れすすき 地位 虹色を無色に変えた大誤算 地位 日暮坂手を離されるとは誤算 軸吟 人生は誤算だらけで土になる |
冨喜子 正 子 初 恵 冨喜子 宅 栄 礼 子 宅 栄 正 子 健 一 |
2017.5.18(木) 課題「深い」 健一 選 |
佳作 ただ独り演歌聴いてる深い闇 佳作 深海を知らず浅瀬で群れる雑魚 佳作 ふるさとの野山は深い母の愛 佳作 最深部で息吹き始めている種火 佳作 サンマ焼く亡母への思慕は深まりて 人位 春の嵐揺れる残り火深い愛 地位 暗闇の深さに疼く傷の跡 天位 ふる里をめくれば深い緑色 軸吟 一本の葦からもらう深情け |
英 子 正 子 礼 子 宅 栄 正 子 初 恵 敏 宅 栄 健 一 |
2017.4.20(木) 課題「合鍵」 健一 選 |
佳作 合鍵で開ければ妻が仁王立ち 佳作 合鍵でこじ開けたいな心まで 佳作 合鍵を渡して迷い消えました 佳作 私も合鍵も錆び春うらら 佳作 合鍵でのぞいてみたいな天国を 人位 合かぎの鈴がどこかで鳴っている 地位 合鍵は春の余白にかけておく 天位 風に舞う噂合鍵黙秘権 軸吟 合鍵が黙って出番待っている |
敏 久仁子 礼 子 宅 栄 修代 初 恵 宅 栄 正 子 健 一 |
2017.4.20(木) 課題「どん底」 修代 選 |
佳作 どん底の頭上青空白い空 佳作 どん底と後から思うしみじみと 佳作 どん底へ下ろす善意のくもの糸 佳作 どん底を怯まず蛙大ジャンプ 佳作 どん底の絆笑いと涙あと 人位 どん底と見せずカメの自然体 地位 どん底で見た満月は美しい 天位 どん底の津波跡にも命の火 軸吟 どん底で友の一言光見え |
清 泉 れいこ 礼 子 宅 栄 初 恵 宅 栄 健 一 敏 修 代 |
2017.4.20(木) 席題「砂」 互 選 |
4点句 風紋の神秘砂丘に陽が昇る 4点句 砂時計倒してゆるり午後のお茶 5点句 少年のポケット砂も夢も詰め 5点句 砂浜の産卵カメの涙跡 8点句 正論を吐いて砂漠の様な夜 8点句 春をつれ厨であさり砂を吐く |
清 泉 修 代 宅 栄 宅 栄 冨喜子 正 子 |
2017.3.16(木) 課題「鏡」 健一 選 |
佳作 戒名に鏡すてきな母でした 佳作 ちょっぴりのうぬぼればっさり切る鏡 佳作 ころころと変わる心境万華鏡 佳作 宿鏡旅のドラマを湯に流し 佳作 あれこれと女を磨く姫鏡 人位 鏡見てわが行く末を問うてみる 地位 罪ひとつ抱いて鏡の乱反射 天位 寒紅をさして鏡に春を呼ぶ 軸吟 空白の心を映す水鏡 |
清 泉 英 子 礼 子 初 恵 冨喜子 れいこ 宅 栄 正 子 健 一 |
2017.3.17(木) 課題「古本屋」 宅栄 選 |
佳作 年輪を重ねて眠る古本屋 佳作 古本屋ネット通販三代目 佳作 猫抱いた店主の視線古本屋 佳作 古本屋奥の主人も古く見え 佳作 今は昔博士の過去に古本屋 人位 スマホより心が通う古本屋 地位 古本屋のおやじ新刊ばかり読む 天位 古本屋本が命をまっとうす 軸吟 古本屋出ると若葉が目に染みる |
敏 清 泉 英 子 初 恵 正 子 れいこ 健 一 冨喜子 宅 栄 |
2017.3.16(木) 席題「旅」 互 選 |
5点句 今を生き今日一日の旅をする 6点句 古時計最後の旅のねじを巻く 7点句 産卵の旅へ命を惜しまない |
修 代 初 恵 宅 栄 |
2017.2.16(木) 課題「声」 健一 選 |
佳作 山彦の声もむなしく友が逝く 佳作 水色の声に変って恋終わる 佳作 思案するブランコが聞く天の声 佳作 向き合えば以心伝心手話の声 佳作 夫の墓声なき声で語りかけ 人位 亡母からの声なき声を杖とする 地位 笑い声積み立て空を晴れにする 天位 産声が未来の扉こじあける 軸吟 夕陽背に子供の声が遠ざかる |
敏 宅 栄 英 子 正 子 冨喜子 正 子 宅 栄 礼 子 健 一 |
2017.2.16(木) 課題「白」 敏 選 |
佳作 独り居に雪しんしんと酒を飲む 佳作 まっ白い余白に誰も入れさせぬ 佳作 余命表余白まだあるらしい 佳作 どんな未来盛ろうか過疎の白い皿 佳作 まず健康と書く真白な初日記 人位 憧れは黒白しっかり言える人 地位 白黒の石が互いの心読み 天位 陽を浴びた子らのシーツが夢無現 軸吟 白銀に描くシュプール初スキー |
修 代 健 一 冨喜子 宅 栄 正 子 清 泉 初 恵 宅 栄 敏 |
2017.2.16(木) 席題「平和」 互 選 |
4点句 平和への鳩が行き場を見失う 4点句 ジジババの平和を乱すチビ台風 5点句 米櫃にまだコメのある平和 9点句 みそ汁に今朝も平和の具沢山 |
健 一 敏 正 子 宅 栄 |
2017.1.19(木) 課題「追伸」 健一 選 |
佳作 追伸の文字から滲む母の愛 佳作 追伸にそっとしのばす母の愛 佳作 追伸でそっと切り出す腹の中 佳作 追伸の筆百歳の文字が跳ね 佳作 ああそうかそうかと追伸三度読む 人位 愛ふせた追伸胸に火をともす 地位 追伸の一行春の芽が動く 天位 丹田に響く追伸の一行 軸吟 追伸でやっと幸せ取り戻す |
英 子 初 恵 修 代 宅 栄 正 子 初 恵 宅 栄 正 子 健 一 |
2017.1.19(木) 課題「落第」 健一 選 |
佳作 落第の教訓明日への道しるべ 佳作 落第の点丸めて帰るランドセル 佳作 落第などは知らぬと鳶弧を描く 佳作 落第も及第もなく舞うトンビ 佳作 落第の自画像中々乾かない 人位 選外の通告凍るスマートフォン 地位 予選落ち燃える夕日にはげまされ 天位 落第のモグラいつかは青い空 軸吟 落第をはねのけラーメン屋のおやじ |
冨喜子 英 子 正 子 宅 栄 冨喜子 正 子 修 代 宅 栄 健 一 |
2016.12.15(木) せと川柳忘年会 in 江古園 |
恒例の例会&忘年会を開催しました♪ 長老の名言から 「忘れてはいけないことは人に受けた恩、忘れなければならないことは人に与えた恩」 なるほど。長老はすごい! |
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2016.12.15(木) 課題「決断」 健一 選 |
佳作 旨い話に決断せまる黒い影 佳作 決断を下したあとの夜の長さ 佳作 決断の裸足まつりの火を跨ぐ 佳作 決断をした日の夕陽美しい 佳作 決断へ風の流れがまだ読めぬ 人位 決断の勇気をくれた青い空 地位 ここ一番決断急かす砂時計 天位 決断の決め手は母のひと滴 軸吟 ロボットの知能決断鈍らせる |
礼 子 冨喜子 宅 栄 英 子 初 恵 礼 子 英 子 正 子 健 一 |
2016.12.15(木) 課題「消しゴム」 清泉 選 |
佳作 消しゴムを貸して少女に淡い恋 佳作 消し忘れノートの端が立ち上がる 佳作 消しゴムなくて唾でこすったその昔 佳作 赤っ恥かいて消しゴム間に合わず 佳作 消しゴムが可愛いウソを追っかける 人位 消しゴムの賀状とび立つ新春の風 地位 消しゴムは離せぬ夢はまだ未達 天位 消しゴムで消せない傷がひとつある 軸吟 星の数失敗消しゴム箱で買う |
礼 子 冨喜子 礼 子 敏 正 子 初 恵 宅 栄 健 一 清 泉 |
2016.12.15(木) 席題「裸足」 互 選 |
5点句 ずかずかと裸足心踏みにじる 5点句 ふるさとは裸足になれて身が軽い 6点句 武士道を裸足に学ぶ豆剣士 7点句 迷路ばかり歩き裸足にある微熱 |
礼 子 礼 子 宅 栄 正 子 |
2016.11.17(木) 課題「邪魔」 健一 選 |
佳作 乾杯に長いスピーチ邪魔になり 佳作 同情は邪魔八起目の正念場 佳作 秋あかね群れて邪魔する散歩道 佳作 追う夢へ貧乏神が邪魔をする 佳作 プライドが邪魔して糸が縺れあい 人位 捨てて来たつもりの欲に邪魔をされ 地位 禁煙の視界かすめていく紫煙 天位 邪魔者の癌へ決意の果たし状 軸吟 邪魔せぬよう日陰でそっと彼岸花 |
初 恵 宅 栄 敏 冨喜子 敏 冨喜子 正 子 英 子 健 一 |
2016.11.17(木) 課題「割り切る」 初恵 選 |
佳作 割り切ったつもりに煩悩邪魔をする 佳作 割り切れず気持ち引きずり夜が白む 佳作 割り切れず迷路に入る脳回路 佳作 割り切って旅立つ背なに太陽がもえる 佳作 割り切れば夕日に溶けていく妬心 人位 割り切れば背負う荷物も軽くなる 地位 割り切ったか妻軽やかに葱刻む 天位 割り切って仰ぐ空には雲がない 軸吟 いつものこと割り切り早い妻の顔 |
冨喜子 久仁子 礼 子 敏 宅 栄 礼 子 英 子 正 子 初 恵 |
2016.11.17(木) 席題「待つ」 互 選 |
4点句 反抗期笑顔の新芽じっと待つ 4点句 今日もまた誰かの声を待つ孤独 4点句 幸せの種蒔いて待つこの笑顔 5点句 見守ろう大器晩成子の成長 8点句 オペ成功の声を千羽の鶴と待つ |
宅 栄 英 子 正 子 修 代 宅 栄 |
2016.10.20(木) 課題「橋」 健一 選 |
佳作 恋来い橋夢みる秋の物語 佳作 時計止めスローライフの橋渡る 佳作 指切りの淡い思い出丸木橋 佳作 橋渡しうまく結べた赤い糸 佳作 魔女にでも鬼女にでもなり渡る橋 人位 橋架けて日帰りしたいな天国へ 地位 濁流も清流も呑み母の橋 天位 苦も楽も背負い一本橋を渡る 軸吟 橋の向こうで待っていたのは青い空 |
正 子 宅 栄 冨喜子 敏 宅 栄 修 代 宅 栄 正 子 健 一 |
2016.10.20(木) 課題「火種」 正子 選 |
佳作 気紛れな噂火種は闇の中 佳作 春うらら風に火種が煽られる 佳作 夏下冬上炭火起こしは母の知恵 佳作 野心など無いが火種が疼く夜 佳作 青春の火種へ風も陽も味方 人位 妥協したはずの火種が立ち上がる 地位 母さんの火種時々噴火する 天位 背表紙の裏で火種の深呼吸 軸吟 埋め火へ噂の風が立ち停まる |
英 子 礼 子 修 代 富貴子 宅 栄 富貴子 初 恵 宅 栄 正 子 |
2016.10.20(木) 席題「留守」 互 選 |
3点句 おしゃべりの手元が留守と亡母の檄 3点句 番犬が甘えて尻尾振る誤算 3点句 娘の留守電心配になる親心 3点句 物忘れ心留守でも花は咲く 4点句 ひとり居に留守番はなく鍵一つ 5点句 留守らしい洗濯物が雨の中 5点句 家中がモノクロになる妻の留守 |
宅 栄 正 子 初 恵 富貴子 初 恵 正 子 宅 栄 |
2016.9.15(木) 課題「裏」 健一 選 |
佳作 眼裏に亡母が棲んでいる道標 佳作 裏口へ野良猫のえさを置いておく 佳作 裏口の甘い匂いにだまされる 佳作 裏通り歩けば人情物語 佳作 裏庭に欲も希望も干してある 人位 見てみたい鏡の裏にある本音 地位 B面でいつか青空つかむ夢 天位 終章を刻む牛歩の足の裏 軸吟 裏道であなたの影を見失う |
正 子 久仁子 初 恵 礼 子 正 子 敏 宅 栄 正 子 健 一 |
2016.9.15(木) 課題「ライバル」 久仁子 選 |
佳作 ライバルのドラマが熱い甲子園 佳作 ライバルの影ゴジラにもネズミにも 佳作 ライバルに尻尾は見せぬご挨拶 佳作 ライバルの息切れを聴く亀同士 佳作 ライバルへエールを送る余裕でき 人位 命がけで子孫を残す恋バトル 地位 ライバルを無視したはずが眠れない 天位 ライバルに負けてなるかと蝉時雨 軸吟 ライバルがいつの間にやら真の友 |
英 子 正 子 正 子 宅 栄 健 一 宅 栄 冨喜子 敏 久仁子 |
2016.9.15(木) 席第「ふんわり」 互選 |
4点句 反抗期の球はふんわり受け止める 4点句 ふんわりと着て体形を隠す夏 4点句 ふんわりと愚痴をつつんで風の中 6点句 新米がふんわり里を炊き上げる 7点句 玉子焼き愛を一匙ふんわりと |
宅 栄 英 子 敏 宅 栄 冨喜子 |
2016.8.18(木) 課題「宿」 健一 選 |
佳作 少子化かつばめの宿も空き目立ち 佳作 宿借りのように気ままに世を渡る 佳作 晩学の森の宿から陽が弾け 佳作 強欲を雀のお宿に裁かれる 佳作 湯けむりの鏡が覗く旅日記 人位 宿敵も私も老いたみな白紙 地位 合宿の汗が育てる明日の彩 天位 宿決めた日から二人の長い旅 軸吟 密会の宿へ容赦ない嵐 |
久仁子 礼 子 宅 栄 正 子 初 恵 正 子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2016.8.18(木) 課題「習慣」 英子 選 |
佳作 ごみ出しのとうさんやっと習慣化 佳作 まな板の音狂ってきたら妻の乱 佳作 習慣を捨てて未来の船を出す 佳作 晩酌をもうする頃と酒がでる 佳作 ウォーキング習慣雨が邪魔をする 人位 習慣のジョギング夕日にありがとう 地位 野仏に今朝も会釈のランドセル 天位 早起きの習慣朝陽ひとり占め 軸吟 里に住み昔ながらの盆供養 |
礼 子 宅 栄 敏 健 一 久仁子 礼 子 宅 栄 正 子 英 子 |
2016.8.18(木) 席題「遮断機」 互 選 |
4点句 遮断機の向こうはパッと別世界 4点句 遮断機が恋路邪魔して更に燃え 4点句 何時からか遮断機下りた夫婦仲 5点句 ガン転移あったらいいなあ遮断機が 6点句 遮断機があがり何かいい予感 |
健 一 礼 子 久仁子 清 泉 正 子 |
2016.7.21(木) 課題「セクハラ」 健一 選 |
佳作 セクハラへあやしく男の目が光る 佳作 セクハラのひとこと人生岐路に立ち 佳作 セクハラと勘違いして恋逃す 佳作 凛として立ってセクハラ遠くする 佳作 その昔 セクハラなんて辞書の中 人位 美しい花セクハラの罠を秘め 地位 セクハラがベールの中でかくれんぼ 天位 セクハラをやんわり流し桃熟れる 軸吟 セクハラに怯え商談取り逃がす |
初 恵 冨喜子 久仁子 正 子 冨喜子 宅 栄 礼 子 英 子 健 一 |
2016.7.21(木) 課題「乗り切る」 冨喜子 選 |
佳作 乗り切った後のお酒と青い空 佳作 乗り切れと影が背な押す病みの坂 佳作 難局を乗り切る父の座標軸 佳作 台風を乗り切り光る棚田の穂 佳作 神の加護信じ乗り切る再入院 人位 乗り切った汗が明日へ戸を開ける 地位 乗り切った大役自信の芽が覗く 天位 荒波を乗り切り母の待つ港 軸吟 選者の荷降りて一息空仰ぐ |
健 一 敏 宅 栄 宅 栄 正 子 礼 子 正 子 礼 子 冨喜子 |
2016.7.21(木) 席題「会話」 互 選 |
3点句 あじさいと会話独りの雨上がり 3点句 半世紀おいそれあれという会話 3点句 何気ない会話独居の潤滑油 3点句 三婆が井戸端会議の医者帰り 3点句 的射たか会話途切れるほどの息 4点句 終点へ傷を舐めあう会話です 4点句 梅雨空に会話が弾む傘の中 4点句 ひそひその会話に耳を立てたがる 5点句 手料理に会話が弾む夕餉膳 5点句 青雲の会話明日への鍵を開け |
英 子 清 泉 礼 子 敏 正 子 健 一 英 子 久仁子 礼 子 宅 栄 |
2016.6.16(木) 課題「酸欠」 健一 選 |
佳作 中天にて酸欠知らぬこいのぼり 佳作 酸欠の心を抱いてぶらり旅 佳作 青空が酸欠状態軽くする 佳作 酸欠のあなたへれんげの首飾り 佳作 酸欠を起こした程の名演技 人位 酸欠の脳を耕す辞書を買う 地位 酸欠と金欠樹海に影落とす 天位 凝視の目が囲むモナリザの酸欠 軸吟 酸欠の街から蟻が帰らない |
正 子 英 子 礼 子 宅 栄 久仁子 冨喜子 初 恵 正 子 健 一 |
2016.6.16(木) 課題「のんびり」 礼子 選 |
佳作 盆栽展松とのんびり会話する 佳作 ワンテンポずらしのんびり老いの春 佳作 いい風に出会いのんびり蝶は舞う 佳作 真っ当に生きてのんびり茶をすする 佳作 のんびりへ風がページを開く音 人位 のんびりと待てばそのうち花が咲く 地位 のんびりの人でのんびり温い語尾 天位 のんびりと装い心は火の車 軸吟 終着へ道草しつつのんびりと |
健 一 冨喜子 英 子 正 子 宅 栄 健 一 宅 栄 久仁子 礼 子 |
2016.6.16(木) 席題「笛」 互選 |
4点句 少年の口笛明日の扉を叩く 5点句 トンネルの出口へ澄んだ母の笛 6点句 笛吹けど踊ってくれぬ脳回路 |
正 子 宅 栄 英 子 |
2016.5.19(木) 課題「ピエロ」 健一 選 |
佳作 最終章ピエロになって軽やかに 佳作 喝采を浴びてもピエロ胸晴れず 佳作 あの夫婦どちらがピエロ仲が良い 佳作 青雲のピエロに明日の樹が茂る 佳作 看取る妻ピエロの仮面持ち歩く 人位 野の虫と遊ぶピエロの無位無冠 地位 青春はピエロいつか仮面が風に舞う 天位 平成の海で溺れているピエロ 軸吟 淋しくてピエロと握手しています |
礼 子 冨喜子 修 代 宅 栄 英 子 宅 栄 初 恵 正 子 健 一 |
2016.5.19(木) 課題「脱皮」 健一 選 |
佳作 冬衣脱げば心も春うらら 佳作 脱衣場に無事に大役終えた殻 佳作 脱皮して命短いせみの恋 佳作 いつの間にか少女は脱皮ハイヒール 佳作 幾度かの脱皮重ねて燻し銀 人位 迷走の先に脱皮のパスワード 地位 脱皮する私へ辞書が背なを押す 天位 超美人へ脱皮と夢想春爛漫 軸吟 青空の下で大きく脱皮する |
敏 宅 栄 礼 子 英 子 正 子 宅 栄 冨喜子 正 子 健 一 |
2016.4.21(木) 課題「押す」 健一 選 |
佳作 押し問答あなたの笑顔に負けました 佳作 あの時の母のひと押しあればこそ 佳作 押し問答甘いコーヒー差し入れる 佳作 まだ青い幹だが空も風も押す 佳作 押入れは大正昭和の玉手箱 人位 団結の汗が無限の扉押す 地位 横車押して孤独の海の中 天位 ドア押して私を変える風と逢う 軸吟 温かい言葉につられ判を押す |
冨喜子 久仁子 礼 子 宅 栄 冨喜子 宅 栄 正 子 英 子 健 一 |
2016.4.21(木) 課題 暴走 宅栄 選 |
佳作 風向きが変わり暴走してしまい 佳作 火のついた暴走ばれて長い夜 佳作 暴走に冷たい風がつきまとう 佳作 暴走の茶髪も今は子煩悩 佳作 暴走の言葉が消せぬボールペン 人位 暴走した海立ち直り牡蠣を抱く 地位 時に暴走してもせいぜい二駅先 天位 人生の暴走地図の無い迷路 軸吟 暴走か意欲か風の視野の中 |
健 一 修 代 礼 子 英 子 冨喜子 英 子 正 子 初 恵 宅 栄 |
2016.4.21(木) 席題「底」 互 選 |
5点句 底知れぬ知略に一歩二歩下がる 5点句 どん底の風は意外に温かい 6点句 寄り添って咲く雑草の底力 7点句 ライバルの羽音かすかに耳の底 |
正 子 健 一 冨喜子 宅 栄 |
2016.3.17(木) 課題「夢」 健一 選 |
佳作 余生の夢わたしのリズムで洒落てみる 佳作 捨てきれぬ夢を拾って一歩二歩 佳作 夢にでて誘うな私はまだ逝かぬ 佳作 傷心の鍵盤夢を弾き語り 佳作 コーヒーに夢がゆっくり発芽する 人位 若い日の夢おどってる古日記 地位 夢求め迷路で飛ばす紙風船 天位 血のにじむ汗を絞れば夢の彩 軸吟 夢のまま三途の川を渡りたい |
冨喜子 正 子 敏 宅 栄 初 恵 礼 子 初 恵 宅 栄 健 一 |
2016.3.17(木) 課題「峰」 敏 選 |
佳作 遠い日の夢を奏でる里の峰 佳作 冬の峰登る朝日にもらう喝 佳作 見上げれば峰は厳父のごとく立つ 佳作 人生の幾多の峰に温い風 佳作 川柳の峰はけわしい筆が泣く 人位 あの峰に向かって進む一歩ずつ 地位 里の峰孤独な風が吹き抜けて 天位 冬銀河子らにつかめと過疎の峰 軸吟 連山の峰風きびし冬登山 |
初 恵 宅 栄 正 子 初 恵 冨喜子 久仁子 初 恵 宅 栄 敏 |
2016.3.17(木) 席題「安心」 互 選 |
5点句 安心をもらった母の子守歌 5点句 安心が出来ぬ男とゲームする 5点句 家族皆足音揃う夕餉どき 6点句 安心のリズムで踊る聴診器 |
健 一 初 恵 正 子 健 一 |
2016.2.18(木) 課題「登る」 健一 選 |
佳作 笑う膝と石段登る初詣 佳作 えんやこらと坂道登る人生譜 佳作 ラストチャンス辛抱の木によじ登る 佳作 天国へ登る準備が忙しい 佳作 登っても次に奈落の底が待つ 人位 あと何年私の人生何合目 地位 登り道花摘みながら浄土まで 天位 火も風も抱いて孤高の十合目 軸吟 遺言状抱いて決死の山登る |
正 子 英 子 宅 栄 初 恵 敏 修 代 英 子 宅 栄 健 一 |
2016.2.18(木) 課題「別れる」 清泉 選 |
佳作 さようならのならに疑問符ついたまま 佳作 在りし日を来ない賀状に偲ぶ初春 佳作 鐘の音に別れの辛さつのる夜 佳作 別れ言葉は胸にしまって生きる葦 佳作 母が逝った四十九日に見送れた 人位 終焉はあっけらかんと別れたい 地位 別れての残像日々に胸覆う 天位 ちぎれ雲別れは孤独風の旅 軸吟 卒業証書惜別師友道新た |
正 子 英 子 英 子 健 一 修 代 英 子 正 子 初 恵 清 泉 |
2016.2.18(木) 席題「雪だるま」 互 選 |
5点句 雪だるまママと絵本の中で溶け 6点句 雪だるま冬のソナタを夢に見る 7点句 七転八起き転んで太る雪だるま |
宅 栄 正 子 礼 子 |
2016.1.21(木) 課題「核心」 健一 選 |
佳作 核心をつくとぐらつく遺言書 佳作 不器用に生きて核心いつもずれ 佳作 ユーモアを混ぜて核心衝いてくる 佳作 核心はわざとそらして妥協点 佳作 核心に触れるとピクリ動く頬 人位 言わずとも妻の直球ど真ん中 地位 核心をつくと女の闇になる 天位 真実は嘘と詭弁で闇の中 軸吟 核心に碁石をひとつ置いてある |
宅 栄 初 恵 英 子 英 子 久仁子 正 子 宅 栄 修 代 健 一 |
2016.1.21(木) 課題「戦」 健一 選 |
佳作 軽減税率茶碗の中の陣取り合戦 佳作 戦いの跡に虚しさテロの術 佳作 善戦が終わって握手光る汗 佳作 イスラムの戦火憂える冬桜 佳作 ひとすじの涙で勝った心理戦 人位 持久戦の終わりを告げるふかし芋 地位 戦いの最后の一手「歩」が動く 天位 戦いも諍いもなく花無心 軸吟 戦いをじっと見ているうちの猫 |
修 代 敏 礼 子 英 子 宅 栄 宅 栄 初 恵 正 子 健 一 |
2015.12.17(木) 課題「耳ざわり」 健一 選 |
佳作 子を思う母の言葉は聞き流す 佳作 愛だったと後で気がつく耳ざわり 佳作 耳ざわりな忠告じわり効いてくる 佳作 耳ざわり良くてはまった蟻地獄 佳作 耳ざわり良すぎて補聴器を外す 人位 蒸し返す話だかるく塩漬けに 地位 耳ざわり補聴器はずせば別世界 天位 耳ざわりなうわさも抜ける秋の空 軸吟 耳ざわりな話が刺さる冬の風 |
修 代 宅 栄 英 子 礼 子 礼 子 正 子 冨喜子 初 恵 健 一 |
2015.12.17(木) 課題「初心者」 初恵 選 |
佳作 初心者はこつがわからず四苦八苦 佳作 初めてのデートそわそわ頬染める 佳作 初心者を大事に包む深い霧 佳作 丸坊主庭木初心者それと知れ 佳作 スマホまだ初心者八十の迷う指 人位 初心者のやる気に活気づく講座 地位 前を行く若葉マークに車間距離 天位 八十の手習い夢が動き出す 軸吟 初心者の新鮮な句が光りおび |
修 代 清 泉 健 一 清 泉 英 子 英 子 正 子 英 子 初 恵 |
2015.12.17(木) 席題「美人」 互 選 |
4点句 美人だと言われ美人になってくる 4点句 京散歩言葉美人に畏まる 5点句 ほほえめば鏡も美人にしてくれる 5点句 美人より笑顔絶やさぬ妻が好き 8点句 手拭いがスカーフ代わり野良美人 |
健 一 正 子 冨喜子 宅 栄 宅 栄 |
2015.11.19(木) 課題「再起」 健一 選 |
佳作 再起への道からいつか愚痴は消え 佳作 八起き目の再起を誓う日本晴れ 佳作 リニューアル笑顔を足して店開き 佳作 再起への道を繕う母の愛 佳作 懸命に生きて再起のぺタル踏む 人位 スランプを抜けて再起の靴光る 地位 マイナスからの再起迷いは捨てました 天位 どん底の絵皿再起の彩で溶く 軸吟 再起する背中へ母の愛もらう |
礼 子 英 子 正 子 礼 子 冨喜子 英 子 正 子 宅 栄 健 一 |
2015.11.19(木) 課題「雑巾」 正子 選 |
佳作 雑巾でふいて消した古い傷 佳作 放課後の雑巾子らの夢語る 佳作 ギュッと雑巾握力鍛え老い元気 佳作 雑巾に我慢をせよと教えられ 佳作 秋日和さぁぞ王金の出番だよ 人位 ロボットに邪魔され雑巾苦笑い 地位 雑巾のように働く母の影 天位 雑巾と安保法案語る日々 軸吟 雑巾にも昭和の母の返し縫い |
敏 宅 栄 礼 子 健 一 英 子 冨喜子 久仁子 健 一 正 子 |
2015.11.9(木) 席題「茶碗」 互 選 |
4点句 茶碗二つ感謝の時が横たわる 4点句 朴の葉を茶碗に山のにぎり飯 4点句 新米を茶碗に盛って老母は待つ 5点句 愚痴少し茶碗につめた妻の味 |
正 子 宅 栄 英 子 冨喜子 |
2015.10.15(木) 課題「波紋」 健一 選 |
佳作 一石の波紋がひとり歩きする 佳作 一葉が波紋をつくる美しく 佳作 伸び縮み波紋にゆれるまるい月 佳作 ミクロから未知の夢湧く顕微鏡 佳作 震源も知らず波紋に揺れる雑魚 人位 波紋もう群青にした母の海 地位 一石の波紋に揺れる根なし草 天位 この胸の波紋を揺らす秋の風 軸吟 石投げてみても波紋は広がらぬ |
初 恵 久仁子 敏 宅 栄 正 子 宅 栄 礼 子 英 子 健 一 |
2015.9.17(木) 課題「流れ星」 久仁子 選 |
佳作 想像の世界広げる流れ星 佳作 流星群少女になって待つ夜更け 佳作 流れ星見上げる顔はピンク色 佳作 亡き人に思いをはせる流れ星 佳作 流れ星そり立つ山をすっと越え 人位 流れ星願い事よりありがとう 地位 流れ星かすかに過った亡夫の影 天位 肩寄せて指差す先に流れ星 軸吟 流星群寒さも怖さも忘れさせ |
礼 子 英 子 健 一 冨喜子 宅 栄 修 代 礼 子 正 子 久仁子 |
2015.10.15(木) 席題「弁当」 互 選 |
4点句 ママの弁当アンパンマンが飛び出した 4点句 野良ランチ蝶もトンボも仲間入り 5点句 弁当を開ければ妻の旬の風 5点句 ハイキング紅葉に弁当覗かれる |
初 恵 冨喜子 宅 栄 正 子 |
2015.9.17(木) 課題「おびえる」 健一 選 |
佳作 怯え泣く幼子鬼が大慌て 佳作 まだ米寿とライバル脳を活性化 佳作 どうしよう記憶回路がさびてきた 佳作 平和な世いくさの影が付き纏う 佳作 猛暑予報落武者のごと立つ気力 人位 人間の絆怯える地球船 地位 再発の恐怖へ風の歌薬 天位 怪談を聴きそれから夏の夜 軸吟 乱暴な風に怯えている風鈴 |
敏 宅 栄 冨喜子 英 子 正 子 初 恵 宅 栄 正 子 健 一 |
2015.9.17(木) 課題「迷惑」 英子 選 |
佳作 元気でネ八十路の身には重すぎる 佳作 迷惑を笑顔で包む赤い糸 佳作 迷惑なことだよ母の遺言書 佳作 ねぶか節迷惑顔も何んその 佳作 迷惑な話が風に乗って来る 人位 迷惑な雨だふたりはびしょぬれに 地位 おむすびの輪へおしゃべりが来て座る 天位 迷惑な夜風埋み火また煽る 軸吟 迷惑はお互いさまと笑い合う |
冨喜子 初 恵 健 一 久仁子 初 恵 健 一 宅 栄 正 子 英 子 |
2015.9.17(木) 席題「ブランコ」 互 選 |
4点句 反抗期ブランコまでの逃避行 5点句 ブランコに乗る子が絶えて風が乗る 6点句 鍵っ子にブランコ揺れて茜空 |
正 子 礼 子 健 一 |
2015.8.20(木) 課題「終止符」 健一 選 |
佳作 格差社会にピリオド打って待つ平和 佳作 二人旅終止符の無いエンドレス 佳作 終止符は花の下でと書く日記 佳作 終止符を打てば本音を出すレモン 佳作 無二の友ピリオドうって千の風 人位 終止符を打つまで私の彩で咲く 地位 終止符を打ちまっさらな風を抱く 天位 過疎の灯がまるで終止符闇にゆれ 軸吟 終止符を打つには空が青すぎる |
英 子 初 恵 冨喜子 宅 栄 敏 冨喜子 宅 栄 正 子 健 一 |
2015.8.20(木) 課題「共犯」 冨喜子 選 |
佳作 君となら覚悟の共犯悔いはない 佳作 共犯も欲が顔出し仲間割れ 佳作 逆風へみんな明日の顔で咲く 佳作 他言無用二人でケーキ食べました 佳作 共犯の最後二人で助け合い 人位 共犯の黒子後でたずな引く 地位 野火走る共犯の影けもの道 天位 ポケットの飴が膨らむ共犯者 軸吟 ゆすらうめ腕白仲間と盗み食い |
正 子 修 代 宅 栄 正 子 初 恵 初 恵 初 恵 宅 栄 冨喜子 |
2015.8.20(木) 席題「喧嘩」 互 選 |
4点句 お早うのキャッチボールで喧嘩なし 4点句 言い勝っても父の大樹に届かない 5点句 喧嘩した事もう忘れ頼みごと 5点句 夫婦喧嘩の仲をとりもつ虫の声 5点句 こりもせず老いの二人の口げんか |
冨喜子 宅 栄 英 子 宅 栄 初 恵 |
2015.7.16(木) 課題「欲」 健一 選 |
佳作 ほめ言葉学習意欲に灯がともる 佳作 八十路の身いたわり欲しいと乱気流 佳作 年重ね欲望だけが闊歩する 佳作 年齢が欲の目盛を変えていく 佳作 欲得の打算を跨ぐ袈裟の音 人位 欲と欲絡みドラマは終章へ 地位 欲すこぉし消すと聞こえる風の声 天位 欲洗う十指にまとう娑婆の風 軸吟 欲深いヘビが食べすぎ動けない |
礼 子 冨喜子 久仁子 宅 栄 正 子 英 子 宅 栄 正 子 健 一 |
2015.7.16(木) 課題「忍ぶ」 礼子 選 |
佳作 耐え忍ぶ孤独の海が深すぎる 佳作 顔半分笑っておいて忍びます 佳作 押入れの昭和捨てるに忍びない 佳作 耐え忍ぶ漬け物石の重いこと 佳作 忍の字が迷子になったスマートフォン 人位 耐え忍ぶご時世嫌だ軍靴の音 地位 妻の座に忍の一字が根を張って 天位 忍の字の中で希望の種発芽 軸吟 忍貫いた明治生まれの強い亡母 |
正 子 冨喜子 英 子 健 一 正 子 清 泉 初 恵 宅 栄 礼 子 |
2015.7.16(木) 席題「香り」 互 選 |
3点句 母さんの香りが残る台所 3点句 バラ香るプラス志向の老いの庭 4点句 いつの間に香り漂う娘に育ち 4点句 シャネル5を香らせ過疎に立つ案山子 4点句 味噌汁の香りに元気もらう朝 5点句 絵手紙に香りも添えて句も添えて 5点句 草の香をまとい野良着の妻が居る |
健 一 英 子 初 恵 宅 栄 礼 子 冨喜子 清 泉 |
2015.6.18(木) 課題「無造作」 健一 選 |
佳作 無造作な風が出入り無人駅 佳作 無造作にかけた言葉が生む誤解 佳作 無造作なしぐさにぬくもり背に感じ 佳作 無造作な顔並んでる三面鏡 佳作 無造作に投げた言葉で自爆する 人位 無造作に投げた言葉が風に乗る 地位 無造作に生きて老後は迷い鳥 天位 無造作の裏にち密な策がある 軸吟 献花台の花無造作に捨てられる |
宅 栄 英 子 冨喜子 初 恵 正 子 礼 子 冨喜子 宅 栄 健 一 |
2015.6.18(木) 課題「傾く」 健一 選 |
佳作 逆風をつかんで傾斜ヨットの帆 佳作 雨だれに耳傾ける独りの夜 佳作 白黒はつけず耳だけ傾ける 佳作 熱弁に負けて傾く反対派 佳作 好きな風選び傾く風見鶏 人位 傾斜する心の行方探す午後 地位 泥ん子の夢に傾く父の耳 天位 人情話積めば傾くやじろべえ 軸吟 傾いた樹でもうぐいす鳴いている |
宅 栄 英 子 冨喜子 久仁子 正 子 英 子 宅 栄 正 子 健 一 |
2015.5.21(木) 課題「解く」 健一 選 |
佳作 車座に愁い解けてく花むしろ 佳作 頑なな心を解かす温い風 佳作 解いて欲しいあなたの心のかたい鍵 佳作 難題をゆっくり里の風と解く 佳作 謎を解く刑事と推理する夜更け 人位 解凍の男の愛が溶けて行く 地位 クイズ解く私を試すソクラテス 天位 ほどけない結び目はない母の指 軸吟 母の掌に謎解く鍵がある |
英 子 礼 子 冨喜子 宅 栄 礼 子 初 恵 正 子 宅 栄 健 一 |
2015.5.21(木) 課題「ストレス」 宅栄 選 |
佳作 ストレスを蒸発させる青い空 佳作 プライドが芽生えストレス溜まりだす 佳作 杉花粉春とストレス連れてきた 佳作 赦そうと決めてストレス軽くなり 佳作 賞味期限無いストレスが胃にもたれ 人位 ストレスをリュックに詰めて花の旅 地位 ストレスはそっと春野に追い返す 天位 永住権もってストレス胃に腸に 軸吟 ストレスをゆっくりと解く鳥の声 |
礼 子 久仁子 敏 冨喜子 初 恵 英 子 健 一 正 子 宅 栄 |
2015.5.21(木) 席題「天敵」 互選 |
3点句 天敵を前に負けじと飲んでいる 3点句 天敵は我の心に住んでいた 3点句 天敵と組めば次なる敵が待ち 3点句 野菜畑天敵うまく生かす知恵 4点句 天敵が心の隙間ねらい打ち 7点句 天敵が逝って心の風よどむ 7点句 保護色になって天敵から逃れ |
健 一 久仁子 宅 栄 礼 子 礼 子 宅 栄 正 子 |
第10回赤磐誌上川柳大会(隔年開催)の作品集が届きましたので特選句をご紹介します。 なお、ジュニアの部は割愛させていただきます。 |
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課題「青空」 従野 健一 選 課題「外」 長谷川至外余 選 課題「影」 藤井 隆子 選 課題「傷」 岡本 淳子 選 |
人位 青空にわけてあげたい握り飯 地位 ありがとう叫んでみたい青い空 天位 てっぺんも谷間も同じ青い空 人位 青空がこんなにきれい塀の外 地位 補聴器を外すとさやか春の風 天位 外面を剥がして入る勝手口 人位 出直しの靴が影から勇気くれ 地位 餓鬼大将の面影躍如クラス会 天位 いい人はいい影つれてやって来る 人位 傷絶えぬ少年の足裏夢を追う 地位 じいじいのいくさの傷は語らない 天位 かさぶたの下にゆっくり不屈の芽 |
小野 房子 小倉慶司郎 塩見 宅栄 福井 陽炎 黒田 英子 福島 光子 田中 道子 菅形 美枝 佐藤 禮子 田中 道子 藤井 隆子 塩見 宅栄 |
2015.4.16(木) 課題「宇宙」 健一 選 |
佳作 三途の川覗いてみたい宇宙から 佳作 宇宙からの交信全身耳になる 佳作 宇宙から嫌な使者だよ紫外線 佳作 宇宙へと風をつかんだ親子凧 佳作 奥の手を持ってる妻は宇宙人 人位 満天の星宇宙へ湧くロマン 地位 宇宙旅行余命表には間に合わぬ 天位 宇宙への夢躍ってるクレヨン画 軸吟 宇宙への途中母の遺書がある |
文巳枝 正 子 敏 宅 栄 初 恵 正 子 礼 子 英 子 健 一 |
2015.4.16(木) 課題「誘う」 敏 選 |
佳作 お誘いのメール孤独へ花が咲く 佳作 休肝日つい誘われて深酒に 佳作 据え膳の魅力に誘われ主婦の旅 佳作 うとうとと眠気を誘ういい話 佳作 春風に誘われ八十路も衣がえ 人位 傷心へ野風が誘う自由席 地位 淋しさの隙間を誘う甘い声 天位 再開に波打つ風が火を起こす 軸吟 甘い声つい誘われて運のつき |
英 子 久仁子 冨喜子 初 恵 冨喜子 宅 栄 正 子 初 恵 敏 |
2015.4.16(木) 席題「春」 互 選 |
3点句 待ちかねた春の息吹に山笑う 4点句 スカーフも心も跳ねて春うらら 5点句 青空に呼ばれハミング春帽子 6点句 野も山も命あふれて春の音 9点句 春の陽が心の釦一つ開け |
正 子 宅 栄 正 子 敏 宅 栄 |
2015.3.19(木) 課題「ゴール」 健一 選 |
佳作 人生の定年のゴールテープ切る 佳作 何だろうゴールが見えてから牛歩 佳作 間違いなくゴールへと向く一歩一歩 佳作 デコボコの人間模様ゴールまで 佳作 ゴール近し老後設計軋み出す 人位 逆転のゴールに光る汗涙 地位 握りこぶしに僕のゴールが秘めてある 天位 紆余曲折ゴール地点は霧の中 軸吟 ゴール前油が切れて走れない |
初 恵 正 子 正 子 礼 子 冨喜子 久仁子 宅 栄 礼 子 健 一 |
2015.3.19(木) 課題「産声」 清泉 選 |
佳作 産声は偽りのない宝物 佳作 最高の答え産声から響く 佳作 二重奏産声元気孫双子 佳作 産声で分かるこの児は元気くん 佳作 人となれ産声強く逞しく 人位 震災に産声あげた娘も二十歳 地位 産声を聞いたとたんに母の顔 天位 産声に静かな廊下大喝采 軸吟 放送塔産声天へ過疎の里 |
健 一 宅 栄 冨喜子 文巳枝 正 子 敏 文巳枝 久仁子 清 泉 |
2015.3.19(木) 席題「輪ゴム」 互 選 |
3点句 ポニーテールまさかの出番輪ゴム喜々 4点句 手首にはいつも輪ゴムがある平和 4点句 いっぱいに伸びた輪ゴムにあすはない 4点句 仲の良い二人へ輪ゴム飛ばそうか 4点句 政界へ輪ゴム鉄砲とどかない 4点句 欲張って輪ゴムが切れて全部無駄 5点句 恋文もつけも輪ゴムに束ねられ |
清 泉 宅 栄 健 一 健 一 正 子 久仁子 宅 栄 |
2015.2.19(木) 課題「命」 健一 選 |
佳作 フキノトウ厳冬なんの命燃ゆ 佳作 山津波ガレキの中に命の灯 佳作 復興の新芽の命抱く大地 佳作 宿命と思えば君が山の神 佳作 運命の出会いを結ぶ赤い糸 人位 二度とない命ゆっくり日々を縫う 地位 まな板のくぼみ命の音がする 天位 命綱持って二人の旅続く 軸吟 いくばくの命かススキ月に問う |
清 泉 敏 宅 栄 正 子 敏 英 子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2015.2.19(木) 課題「灰」 義忠 選 |
佳作 灰色の雲に明日が見えにくい 佳作 灰色の部屋に再起の梅香る 佳作 ベランダへそっと灰皿蛍族 佳作 思案する男たばこの灰ぽとり 佳作 いさぎよく灰になろうよ敵味方 人位 灰皿に亡父の哲学深く染み 地位 適当な火種の灰に焼けるいも 天位 クドの中の灰までもらう嫌な奴 軸吟 燃えたぎる灰になるまで好きな道 |
礼 子 宅 栄 英 子 英 子 健 一 宅 栄 初 恵 健 一 義 忠 |
2015.2.19(木) 席題「結ぶ」 互 選 |
4点句 結んで開いて母の背中が丸くなる 4点句 結び目をほどけば母の笑い顔 4点句 靴紐をキリリ玄関初出社 4点句 さくら咲く努力結んで春が来た 5点句 結び目をきつくする程逃げたがる 7点句 手を結び夢を語った春の土手 |
健 一 健 一 清 泉 英 子 久仁子 英 子 |
2015.1.15(木) 課題「久しぶり」 健一 選 |
佳作 久しぶり苦笑の亡父に夢で逢い 佳作 級友にばったり逢って長いお茶 佳作 お久しぶり言われてパニック脳細胞 佳作 久し振りに握った絵筆が自己主張 佳作 久しぶりの森人間の灰汁を抜く 人位 久し振り復興太鼓海渡る 地位 久し振り温い握手が離せない 天位 トンネルを抜けたか光る風の彩 軸吟 久しぶりダイヤが光るくすり指 |
久仁子 英 子 礼 子 冨喜子 宅 栄 正 子 冨喜子 宅 栄 健 一 |
2015.1.15(木) 課題「過疎」 初恵 選 |
佳作 過疎守る鍬がトンボと一休み 佳作 団塊が戻って過疎が活気付き 佳作 帰省する子を待つ灯り過疎の暮れ 佳作 町おこし過疎の廃校よみがえる 佳作 過疎の村へ追い打ちかける雪の山 人位 夕焼けが見事な過疎の里に住む 地位 過疎に春千年桜の声高く 天位 過疎の子の答辞未来の声で読む 軸吟 過疎の母バリアフリーで元気出す |
宅 栄 英 子 英 子 英 子 健 一 冨喜子 正 子 宅 栄 初 恵 |
2015.1.15(木) 席題「灯台」 互選 |
3点句 荒海に灯台少し背伸びする 3点句 灯台のあかりが包む迷い船 3点句 凪の海岬の灯台ひと休み 3点句 大荒の波の向こうに波の灯が 3点句 灯台のあかりに誓う夢一つ 4点句 灯台のあかりは母の海の愛 5点句 灯台へ風はやさしく語りかけ 5点句 灯台になる人がいて前を向く 5点句 視界ゼロ灯台の灯に掌を合わす |
正 子 敏 正 子 初 恵 冨喜子 敏 健 一 礼 子 宅 栄 |
2014.12.18(木) 課題「時効」 健一 選 |
佳作 口に指立てた話も時効切れ 佳作 過去の嘘妻が時効にして平和 佳作 時効はない胸に棲んでいる悔い一つ 佳作 真実の扉は開かぬまま時効 佳作 終に向けた時効がちぎれ雲になり 人位 時効時効風の煽りに泣く心理 地位 時効待つ心さみしいひとり旅 天位 時効でも消せない胸の深い傷 軸吟 時効までわずか聖書を読んでいる |
冨喜子 英 子 正 子 礼 子 初 恵 正 子 冨喜子 敏 健 一 |
2014.12.18(木) 課題「腕」 正子 選 |
佳作 腕の良い職人こだわり強すぎる 佳作 スゴ腕と言われこの道50年 佳作 腕時計すこしずらして愛を待つ 佳作 腕ひとつ鍬を友とし陽の恵み 佳作 大根がおいしいさすが母の腕 人位 職人の腕が支える町工場 地位 シナリオはこの両腕にある農暦 天位 細腕で守り通してきたのれん 軸吟 腕捲りサテ今日の日をどう調理 |
文巳枝 義 忠 健 一 礼 子 英 子 初 恵 冨喜子 健 一 正 子 |
2014.12.18(木) 席題「ボランティア」 互 選 |
4点句 ボランティア惜しまぬ汗が光り出す 5点句 紅葉狩り車椅子押す手に力 5点句 百葉にも勝る笑顔のボランティア 5点句 ボランティア善意の波紋世を照らす 6点句 ボランティア終わると夕陽美しい |
礼 子 正 子 冨喜子 礼 子 英 子 |
2014.11.20(木) 「海」健一 選 |
佳作 海峡を渡れば逢えるあの人に 佳作 少年の海図にでかい大漁旗 佳作 居るだけで心安らぐ母は海 佳作 海は凪夕陽に赤い夏帽子 佳作 難破船蟹と昔の話など 人位 母逝きて海より深き恩を知る 地位 再生の海へ船出の帆を上げる 天位 ストレスを希望に変えた海の青 軸吟 子の道を歩くと広い海に出る |
英 子 宅 栄 久仁子 初 恵 正 子 冨喜子 英 子 礼 子 健 一 |
2014.11.20(木) 「終章」冨喜子 選 |
佳作 終章に真っ赤に燃える彼岸花 佳作 終章へ好みの彩を足していく 佳作 風に舞う紅葉一葉秋残照 佳作 終章を書いて全葉光りだす 佳作 煩悩に惑う終章乱れ萩 人位 終章へ人の情けを知る参道 地位 自画像にピンクを足して黄昏る 天位 終章の絵の具は母の彩で溶く 軸吟 終章へまだ刻がある距離がある |
初 恵 礼 子 正 子 久仁子 英 子 健 一 正 子 宅 栄 冨喜子 |
2014.11.20(木) 席題「棘」 互選 |
4点句 噂ばなしに飛んできました刺ひとつ 4点句 真夜中の棘チクチクと攻めてくる 5点句 半世紀夫婦の刺も丸くなり 6点句 ふる里のせせらぎ胸の刺を抜く |
健 一 正 子 宅 栄 宅 栄 |
2014.10.16(木) 「ゆっくり」健一 選 |
佳作 ストレスをゆっくり溶かす風呂の湯気 佳作 ゆっくりと秋の出逢いの風が吹く 佳作 コーヒーに女ゆっくり嘘も入れ 佳作 赤いバラゆっくり歩けば出合うかも 佳作 大計を抱きゆっくり風を読む 人位 ゆっくりと波紋に揺れる水の月 地位 木漏れ日で本の鼓動を聴く遅読 天位 苛立ちをゆっくり溶かしゆく晩鐘 軸吟 ゆっくりと話せば風が凪いでくる |
風来坊 初 恵 初 恵 礼 子 宅 栄 敏 宅 栄 正 子 健 一 |
2014.10.16(木) 「曲げる」英子 選 |
佳作 曲げること忘れ直線ばかり描く 佳作 折れ曲がる心に杭を一つ打ち 佳作 ねじ曲がった心に風のセレナーデ 佳作 真実を曲げた話が風に舞う 佳作 曲がり角未知の出逢いが待っている 人位 チョットだけ曲げれば和解できるかも 人位 直球を曲げて気持ちを確かめる 天位 真実を曲げれば隙間風が吹く 軸吟 無為の日々紆余曲折は夢の中 |
正 子 初 恵 宅 栄 礼 子 初 恵 正 子 健 一 久仁子 英 子 |
2014..10.16(木) 席題「残念」 互 選 |
4点句 蒲焼はウナギをやめてアナゴです 4点句 まさかまさか釣った魚に逃げられる 6点句 一番にはなれず二番の酒を呑む 6点句 残念を糧に未来へ飛躍する |
健 一 正 子 健 一 宅 栄 |
2014.9.18(木) 「覗く」健一 選 |
佳作 アルバムを覗けばそこは青春譜 佳作 人生を覗けばでこぼこ穴だらけ 佳作 おめでとうへちらり覗いている嫉妬 佳作 顕微鏡ミクロの世界夢無限 佳作 傾いた生家を除く千の風 人位 原点を覗けば風の通り道 地位 独り居の月だけ覗く侘しさよ 天位 覗くには罪の匂いもする日記 軸吟 鍵穴から覗くと淡い愛がある |
冨喜子 初 恵 英 子 清 泉 正 子 宅 栄 久仁子 正 子 健 一 |
2014.918(木) 「再起」礼子 選 |
佳作 再起誓う花も緑も我が名医 佳作 想い出は再起に咲いた和と絆 佳作 被災地の再起を誓うリアス線 佳作 逆境に再起うながす母の笑み 佳作 不意の乱居住まい正す男の譜 人位 再起する男へ容赦ない吹雪 地位 再起への汗だ明日の匂いする 天位 野焼きした胸に再起が発芽する 軸吟 古里に再起促す応援歌 |
正 子 敏 英 子 冨喜子 正 子 健 一 宅 栄 宅 栄 礼 子 |
2014.9.18(木) 席題「雨上がり」 互選 |
3点句 庭先の雨後の雑草色添えて 4点句 それぞれの愚痴聞き飽いて雨上がる 4点句 相合傘から離れたくない雨上がり 5点句 雨上がりゆかたが似合う宿の下駄 5点句 雨上がり老いの背を押す青い空 5点句 虹が出る明日を信じた雨上がり |
冨喜子 正 子 宅 栄 健 一 礼 子 健 一 |
2014.8.21(木) 「飛ぶ」健一 選 |
佳作 飛びましょうまだ羽もある夢もある 佳作 蛍飛ぶ亡母が戻って来たように 佳作 独り身だ飛んでみようか紅つけて 佳作 プライドも欲も捨てたら飛べるかも 佳作 千羽鶴燃えつき広い空に舞う 人位 竹とんぼ月へ飛ぶ夢持ち続け 地位 一気飛び羽化した蝶の世は広い 天位 飛ぶよりもじわり牛歩の土踏まず 軸吟 母さんの歩幅で飛べた水溜り |
英 子 風来坊 久仁子 正 子 壽 子 壽 子 正 子 宅 栄 健 一 |
2014.8.21(木) 「手のひら」宅栄 選 |
佳作 手のひらに包み込みたい未来像 佳作 手のひらの薬数えて知る加齢 佳作 てのひらの上にも慣れて踊る夫 佳作 手のひらで隠せる程の嘘にする 佳作 おにぎりが不揃いになり母老いる 人位 愛包む手のひらサイズの握り飯 地位 手のひらは人に見せない裏舞台 天位 手のひらに太陽受けてのびる夢 軸吟 手のひらに明日への縮図描いてある |
壽 子 文巳枝 礼 子 久仁子 英 子 正 子 壽 子 健 一 宅 栄 |
2014.8.21(木) 席題「足音」 互選 |
4点句 足音が止まり心が落ちつかぬ 4点句 足音は立てぬアヒルの水面下 4点句 虹色の足音になるマタニティ 4点句 足音がトンネル出てから乱れだす 7点句 夢持てば老いの足音軽くなる 8点句 足音で機嫌を測る母の感 |
健 一 宅 栄 宅 栄 健 一 英 子 正 子 |
2014.7.17(木) 「余白」健一 選 |
佳作 日記帳余白の多いミステリー 佳作 一徹な歩幅で余白埋めてみる 佳作 追伸と余白に書いた愚痴一つ 佳作 ひとめ惚れおんな余白を朱に染める 佳作 遠ざかる夢が余白の中に浮く 人位 自負の道空けてあなたを待つ余白 地位 行間へ架かる未完の虹の橋 天位 終に向け余白を泳ぐちぎれ雲 軸吟 余白にはもしもの時の命綱 |
久仁子 冨喜子 敏 英 子 文己枝 正 子 宅 栄 初 恵 健 一 |
2014.7.17(木) 「カレンダー」敏 選 |
佳作 カレンダー表紙が誘う旅ごころ 佳作 旧暦にどっぷり古里あたたかい 佳作 日めくりへ感謝と無事の手を伸ばす 佳作 カレンダーに追い詰められている作句 佳作 カレンダー病院マーク老い二人 人位 うろうろと弥陀の宿りも待つ暦 地位 カレンダー開いて未知の日々夢む 天位 過去脱いだカレンダーから風の彩 軸吟 日捲りにあやかりたいよ太鼓腹 |
初 恵 清 泉 正 子 健 一 初 恵 正 子 冨喜子 宅 栄 敏 |
2017.7.17(木) 席題「夜空」 互選 |
4点句 にっこりと夜空ほほえむ丸い月 4点句 心配ない夜空に星がある限り 4点句 遠花火そっと二人の手をつなぐ 4点句 夜空から何億万個のミステリー 5点句 今日も無事夜空彩る遠花火 5点句 星明り夜空がロマン連れてくる |
健 一 正 子 宅 栄 久仁子 正 子 久仁子 |
2014.6.19(木) 「休肝日」健一 選 |
佳作 休肝日子とパパ色の湯が溢れ 佳作 晩酌にレッドカードを妻が出し 佳作 休肝日に悪友一本提げて来る 佳作 シナリオをちょっと外して休肝日 佳作 休肝日増えて豊かな余命表 人位 休肝日猪口もかんしも忍び泣く 地位 マルバツに管理されてる休肝日 天位 飲み友の訃報今宵は休肝日 軸吟 休肝日まだ残っている二日酔い |
宅 栄 敏 正 子 冨喜子 宅 栄 壽 子 英 子 正 子 健 一 |
2014.6.19(木) 「隣」健一 選 |
佳作 逢引きに隣の垣根いい死角 佳作 五月晴れ隣の花の私語を聞く 佳作 蝶々も行ったり来たり両隣 佳作 私より隣の犬は衣装持ち 佳作 隣同士差しつ差されつ屋台の灯 人位 隣から欠伸を乗せて春の風 地位 お隣も蛇口全開朝の詩 天位 隣には腹は見せずに泳ぐ鯉 軸吟 お隣に美女が来てから波風が |
久仁子 壽 子 宅 栄 冨喜子 英 子 敏 宅 栄 正 子 健 一 |